昼行灯の雑記帳

フランカー

どうでもいい事象から役に立つかもしれないことまでなんでもありの雑記。

繊月の宵

自作小説

夜空に横たわる細き月は 闇の瞳か
眇められた瞳が睨めつける
暗き大地を 森を 湖を 海を

葉の落ちた木々の梢を 嵐が吹き抜け
枝々が宵闇に呻吟の声を上げる
樹下の白き花は吹き散らされ
風はそのまま森を 草原を疾り抜ける

その足跡を なびく草々が示し
龍のまどろみを覚ます
輝ける黄金の瞳が見開かれるのだ





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