冬の夕暮れ
外は吹雪模様になってきて、こんなときは紅茶も良いけど甘酒だってなかなかだ。
母親は意外なところが大雑把な人で、昔作ってくれた甘酒はたいてい溶けきらなかった酒粕が最後にゴロゴロと顔を出してきていた。
けれども逆にそれが嬉しく、お湯を足して砂糖を少し加えスプーンでカップに押しつけるようにすればもう一度飲み直すことができる。
札幌五輪のとき、開会式を見終えてから会場の甘酒コーナーみたいなところで飲んだことがある。家で作るのと違って、それはとても薄味のものだった。
大人になって、缶に入っているものを飲んだときもそう感じた。
甘酒は家で濃いのを飲むのがいちばんだと今感じてます。