おうむたんの毒舌日記とぼうぼうのぼやき

ぼうぼう

しばらく、おうむたんが 毒舌はく日記になります(^^;。飼い主に責任はとれませぬこと、ご了承ください

連載 仮想空間のカオス5

自作小説

美優からのメールを読んだ翔は、
「連絡ありがとう」
無表情なままメールを打ち、携帯をたたんだ。
あのアバターサイトは受験の息抜きで遊んだだけ。自分の素性を知ってるのは、あのサイトに翔をさそった美優だけだ。
サイトには、受験生であること以外個人情報ものせていなかったから、変なアバターがきてるなら退会しちゃえばいいだけだ。
翔は自分が激しい寂寥感と無気力感の中にいることを自覚していた。
受験、高校合格、入学準備、入学ー忙しい日々で気が紛れていただけだったのだ。
日常に落ち着きが戻り始めたとき、その無力感の中で、再度サイトに復帰ログインするのが、苦痛だった。
「しばらくログインできないかもしれません、ごめんなさい」
とだけメッセージを残し、パソコンすら立ち上げることもなくなった。
ほおっておけば、自分のサイトはすたれていくだけだと思っていた。
でも、美優のメールで知った、見知らぬアバターがうろついていることがサイトを炎上させるきっかけになる可能性も捨てきれない。
炎上自体はどうでもよかったが、まだサイトを楽しんでいる美優のサイトの飛び火するのは避けなければならない。
退会処理をしよう、翔は決心してノートパソコンを開いた。パソコンがウィーンという音をたてて立ち上がった。
その音をきいた途端、翔の目からボトボト涙が落ちた。いない。いない。もう、いないのだ。
耐え切れなかった。彼女はパソコンを強制終了させると、乱暴にパソコンを閉じ、号泣した。
寂しいよ、寂しいよ。
鳥かごの中から、号泣する声にびっくりして翔を見つめていたオカメインコのきなこを、かごから出して、ちょっと乱暴に自分の頬に押し付けた。
「きなこ、きなこ…」
「びゃ、びゃぁ」
オカメのきなこは嫌がってあばれたが、翔はきなこを頬に押し付けたまま泣き続けた。



ついにいんこを出してしまった(^^;。
物語にいんこ出さないと気がすまないって 困ったクセですよorz


#日記広場:自作小説

  • lesfeena

    lesfeena

    2010/03/08 10:37:20

    今後の展開がすごく楽しみです
    どうなっちゃうんだろう
    オカメのきなこを頬に押し付ける気持ちもわかるなぁ~
    辛い時ってすごく温もりがほしくなっちゃう

  • シーラ

    シーラ

    2010/03/07 21:46:49

    こんばんは☆彡

    そこここに「?」がちりばめられていて、あっという間に物語に引き込まれます!
    これからどう広がっていくのか、とっても楽しみです(^^)

  • トシraud

    トシraud

    2010/03/07 20:59:57

    PCを開いてから、追い付いていけてない私w。次回で解明?

  • (ゝω・)晴ハラ

    (ゝω・)晴ハラ

    2010/03/07 02:17:46

    泣きそうです。。。
    イメージの中のインコの姿も滲んで見えます;;
    ぼうぼうさん、凄いですっ