無駄に費やす日々~日常という名の非日常~

透明マリォ

2009年4月5日スタート!
ほとんど更新しませんがよろしくお願いします。
最近は主に小説を載せております。
たまに、自分流の哲学を織り込んでいたりします。
新小説のタイトルと少しの設定を求む!! By狐鞠

新小説第8話中編

自作小説

新小説プロジェクト(?)第1作品『気分は雨時々曇り後晴れ―非日常の世迷言―』
第8話
『少年の悲シミ』
中編

黒羽「代理、代理、起きてください代理。」
月「おっと、いかんいかんつい寝てしまった。」
黒羽「全く、仕事の途中で居眠りなんてありえませんよ。」
月「すまんすまん」
黒羽「全く、代理ったら、だらしないですよ。」
月「いやぁ、最近俺考え事が多くてね、昨日の夕方もその前も大変だったからね。」
黒羽「昨日についてはわかりませんが、人の悩みを盗み聞きするほどでしたからね。」
月「あのなぁ!」
黒羽「事実を言っただけですよー」
月「なぁ、秘書と主人の関係じゃないよなコレ」
黒羽「そーですねー」
すると、戸をノックする音が聞こえた。
月「どーぞー」
優岐「し、失礼します!」
月「どうしたんだい?優岐っち」
優岐「じ、実はぁ…そ、相談が」
月「何だい?」
優岐「と、等々力さんが!!」
月「何っ!?おい、黒羽君、私の開放を!」
黒羽「はいわかりました。怪解!」
月「優岐っち、どこにいるんだ!等々力は!!」
大体、予想はしていた…昨晩、彼女からの電話を聞いて…
諒子―た、たた、大変だよぉ!ひ、眸ちゃんが、飛花里ちゃんがぁ―
月―どうした?何があったんだ?―
諒子―さらわれちゃったよ!―
月―何!?ちょっと待て、今俺は動く事ができないんだ…許せ―
諒子―そんな事言われても…早くしなくちゃ!!―
月―お、俺以外にも誰かに連絡をしろ!いいな―
諒子―わかったよ、頑張ってみるよ―
だけど、彼女は等々力の連絡先を知らなかった。
そこで、学校で報告したのだろう。
優岐「そ、その場所はちょっとわかんないです。」
月「しゃあねぇ!アレを使うか」
黒羽「あれとは?」
月「黒羽君、優岐っちの目隠し頼む」
黒羽「禁術ですか?」
月「人間にはばれたくない技さ」
黒羽「よくわかんないなぁ…」
そして、私は体を大きく広げた
黒羽「な、何をしてるんですか?」
優岐「え?へ?何をしてるんですか?」
月「はぁー…」
姿がどんどんと変わっていく
月「ぐわおおおおおおおおお!」
まるで獣のような姿、巨大な狼になった私は、体をぶるぶると震わせ、翼を出した。
黒羽「え?な、何が起きたんですか?何を起こしたんですか?代理(やはり、この人は人じゃないん…だ)」
月「黒羽君、もう結構だ」
そして、黒羽は優岐っちの目隠しをやめた
優岐「こ、コレは一体?」
月「説明は後だ、乗りたまえ」
優岐「でも、この姿になって、眸ちゃんたちの場所がわかるの?」
月「あぁ、もしかすれば等々力よりも早くに着くかもしれない」
黒羽「…(なぜこの子は全然動揺していないの?)」
私は、ただひたすら人から外れた匂いをたどった。
なぜなら、こんな事をするのは、神に恨みを持ち、人に恨みを持つ者が行ったことと思うからだ。

ココはどこ…そんな事しか頭に思い浮かばなかった。
???「気がついたか譲ちゃんよ」
??「ねぇ、口を塞いでちゃ話が聞けないんじゃ?」
?「すまないね、こんなことするつもりは無かったんだけどね…本当にすまない…」
そういうと、私達についているガムテープを取ってくれた。
飛花里「ちょっと!コレはどういうことですの!!」
???「その前にまずは自己紹介だ。俺はカラス。カラス天狗さ。」
??「僕はヤブ。ヤブギツネのヤブ。」
?「私は蛇火。」
眸「あなた達の目的は?」
カラス「それは、〝神殺シ〟だ」
飛花里「神殺シですって?やめなさい!そんな事をしては!!」
蛇火「優しいのね。でもそんなことは承知の上なのよ。」
飛花里「そんな!?」
眸「神殺シって?」
ヤブ「神殺シ…それはその名の通り神を殺す事…人でも怪異でも無理難題の技。」
カラス「だから、あんたらを人質にすれば、勝てるかもってわけさ。」
飛花里「ずいぶん臆病ですのね」
蛇火「あら、そういうわけでもないのよ。保険よ保険」
そうか、今わかった気がする。月夜は、神だったんだ。だから、
眸「…だから、私達を狙った…」
ぼそぼそと口を開く
蛇火「あんた、何を言ってるのかはっきりしたら?」
眸「鉦鏡 月夜…彼が神なのね?」
カラス「さぁ…後の」
ヤブ「お楽しみだよ…」

等々力「…諒子君、どこなんだい?そこは!」
諒子「た、たぶんこの先をずっと行ったところだと思います」
等々力「そうか…」

月「むっ…この先に三つの大きな人から外れた匂いがある…」
黒羽「どういう意味ですか?」
月「そこに眸たちをさらったやつらがいる…しかし、そのほかにも沢山の匂いがそっちに向かっている…」
優岐「みんなそこに集まってるんですね」
月「勘が良いな、優岐っち。その通りだ。」
一体何が起きるというんだ?
何も起きないでいてくれ…無事でいてくれ…みんな!!

続く

今日の名言
『戦争が起こってしまうのは人それぞれ、違う善悪の概念があるからだ。要するに人それぞれの正義があるからだ。平和を求めるための戦争だってあるのだからな。』

以上!