朝露

握った手

自作小説

ビーフシチューを初めて食べたのは
3つ前の凍るような時だった
口に運び飲み込むたびに身体は徐々に熱くなった
―その前に私は食べたことはあっただろうか

そんな事を考えているとある事を思い出した
初めてビーフシチューを食べた日
大きなケーキが出たきた
いつも食べているようなカットされたものではなく丸いケーキだった
あのケーキはショートケーキだった

同じような寒さになると
丸いケーキが食べられる
ショートケーキの次はフルーツタルト
次がティラミス
またあの寒さが来たら食べられるのだろうか
彼に尋ねてみたくなった
でも私からは話しかけられない

「どうした」
「少し考え事をしていました すみません」
「何を考えていたんだ 言えることなら言ってみなさい」
穏やかに促すように訊かれる
言ってもいいことだと思ったので素直に言ってみる
「はい   また寒くなったら丸いケーキは食べられるのですか」
「あぁ もちろんだ」
「そうですか」
「楽しみか」
「はい」
彼は微笑む

最近彼はよくこんな表情をする
なにかあったのだろう
それによく話すようになって来た
分からないことが多い
いつか1つでも分かる日が
私にもやってくるのだろうか

  • 紫苑

    紫苑

    2010/05/12 20:52:52

    本当ですか♪
    楽しみにしています!

  • 美織は狼なウサギ

    美織は狼なウサギ

    2010/05/12 19:10:16

    紫苑さん:また読んでくれてありがとうございますww
    解りました!アドバイス感謝します
          次回からは行動を描いたり主人公の謎を明かしていきます。。。

  • 紫苑

    紫苑

    2010/05/12 16:25:17

    また来ましたよー(-v-*)

    やっぱりまだ、2人は謎に包まれたままですね・・・!

    アドバイスが欲しいという事で、強いて言うならば
    もう少し行動の描写を入れてみてはいかがでしょう?

    でも、それがないから詩的な表現になっているような気も・・・

    何だか、私には小説というよりも主人公の手記に近い感じがするなぁと思いました。

    太宰の人間失格みたいな?

    それもいいんですけど・・・難しいです;


    あくまで私だけの意見ですので、ご参考までに(´・ω・`)