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ラト

なに描こか?なに伝えよか?

ダナンとダナエ 2(完結編)

日記


若気のいったりきたりの、叙事詩もどき完結編です。
どうせやるなら、当時の挿絵も載せたかったなあ。
ここまでくると、自虐ネタかもしれないですw



三昼三夜 ダナンは空を翔け
ようようにして北の洞にたどりつきし

「アルゴーよ 我はアヴァロンの騎士ダナン
 我がレィディ 女王ダナエを今すぐ返せ」

朝の輝く陽の中で 抜き身の剣を天にかざし
ダナンは大きく呼ばわった

邪悪なる竜アルゴーは 洞の奥の暗闇より
世にも不気味な姿を現した
その身 山のごとく その瞳 まさしく獄火のごとし
ダナンは剣を握りしめ まっすぐアルゴーに立ち向かう
騎士と竜の眼がぴたりと合いしとき
戦いは始まりし

ダナンは勇ましく戦いたり
アルゴーの熱き炎をものともせず
鋭き尾と鉤爪にも ひるむことはなし
だが いつしか矢はつき 弓は二つに折れ
剣の刃も砕け散りて
ダナンの力もつきはてて 今やアルゴーの尾の虜

戦いを挑みし若者の 生命の炎は消えてしまうのか
覚悟を決めし若者は 両の眼を閉じ最期の時を待つばかり
その時 洞の奥の暗闇より 女王ダナエが現れて
ダナンのそばに舞い降りたり
女王の瞳は涙に濡れて 陽の光に煌きたる

「アルゴーよ 真の友を求むる 寂しき竜よ
 お前には解らぬか この若者こそ真の勇者
 おのれの力のみで戦いを挑みし最初の者
 ダナンこそ真の友となるべき者」

女王の言葉に目覚めし竜は ダナンの縛めを解き放ち
騎士と女王を背に乗せて アヴァロンの城へと天翔ける

そののち。ダナンは女王ダナエと結ばれて
今は良き友アルゴーと 仲間の騎士たちとともに
アヴァロンの国を守りたり

そは昔 遠き地平の物語り
詩人の伝えし歌語り

  • ラト

    ラト

    2010/07/03 19:32:04

    だあくさま
    孤独なものは、やはり何かを求めているんでしょうか?
    というか、若いときの作品は、直情的です。
    今ならもう少し工夫もしたんでしょうがw

  • だあく

    だあく

    2010/07/03 17:32:31

    竜は 真の友が欲しかったなんて 孤独だったんですね~~
    そこに 自分の力だけで挑んだダナン・・・

    ステキな物語でしたよ^^ 
    なんか 歌詞みたいです♪

  • ラト

    ラト

    2010/07/02 21:46:23

    たかりんさま
    当時の読者の感想。
    「あまあまやなあ~」
    おっしゃるとおりだが、私はこういうやつなんですよ^^l

  • たかりん

    たかりん

    2010/07/02 20:45:20

    アルゴーがやっつけられてのハッピーエンドにならないところが、
    なんともラトちゃんらしいねっ^^

    素敵な作品でした♥