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ヨネ

日日是悪日

「夏恋」

小説/詩

残暑見舞い、申し上げます。

この恋の熱も収まらぬまま、夏が終わろうとします
貴方にときめくこの季節は
愛しいものでした

遠ざかる蝉時雨
貴方にはまだ聴こえていますか?
どうか聴こえますように
一途に恋をうたう姿は、私だから

消えそうな蛍の灯り
貴方には見えましたか?
どうか見えますように
貴方への感情も、同じくらいに儚いのだから

夏の終わりの花火の匂い
貴方には届きましたか?
どうか届きますように
姿は見えなくても、私は傍らにいるのだから

過ぎゆく夏に、想い残して。

(拝啓、貴方へ)

***
タイトルのセンスがすごく欲しいです。
テーマは「残暑×恋愛」
プレゼント企画に提出したものです。