まもなく終了してしまう火星旅行で、
お友達と一緒に宇宙ステーションに行き、星座鑑賞デートを約束していた。
そして、いよいよ、そのデートの当日。
二人揃って同じさそり座の出現時間を、予め教えてもらっていたので、
その時間に間に合うように出かけた。
しかし、宇宙ステーションへは行けるが、合流する事ができなかった。
２窓で、お互いに動きを知らせながら、何度も飛んだが、遭難するばかりであった。
そして、初心者広場から二人同時にロケットに乗れば、という事になり、
早速試すと、飛びはしたものの、無事広場で合流でき、ロケットでも一緒だった。
しかし、火星にあるカプセルに着くと、どういう訳か、はぐれていた。
再び同じ方法でトライすると、今度は無事にカプセルでも一緒であった。
そして、いよいよ宇宙ステーションへ移動するために飛んでいると、
最悪な事に、突然自分の回線が切れてしまった。
何故このタイミングでそんな事が起こったのか、とても悔やまれる。
その後は、二人それぞれ何回飛んでも、遭難したままであった。
そのような状態が長く続いたため、さそり座は、既に姿を消していた。
そして、最終的に二人で出した結論は、今回は残念ながら見送ることだった。
自分に落ち度があってデートができなくなり、とても悲しく、
また、自分から誘っておきながら、ただ申し訳ない気持ちで一杯であった。
そして、そのお友達は、何一つ咎めることなく、優しく接してくれたのが、
とても嬉しく、また同時に、辛くもあった。
次回このようなイベントがある時は、
是非埋め合わせをさせてもらいたいと、強く思っていた。

お友達のホームで合流してから、随分と時間が経過していたので、
お別れの挨拶をしようとした。
すると、まだ時間があるというので、そのお友達の釣り堀に行くことにした。
そのマイ釣り堀では、さすがに遭難する事もなく、
一度で会う事ができ、早速、釣りデートを始めた。
すると、時間が経つにつれ、先程までの動揺はいつしか消えて、
嘘のように落ち着きを取り戻せた。
この１Ｒの時間は、とても心地良い時間であった。
そして、楽しくお話しをしていると、３０分の時間もあっという間に過ぎてしまい、
次回のイベントでは、必ずと心に誓いながら、
結果はどうあれ、この日のお付き合いに感謝をしながら、お別れをした。


星空に浮かぶさそり座を眺める事はできなかったが、
一番星の貴女と一緒に居られた事は、何事にも代えがたい貴重な時間であった。
そして、その星は、常に自分の心で輝き続けている。