今では見かけることはほとんどない、貴重なスクーターです。現在の富士重工はスバルで有名ですが、終戦直後になんと軍用機の車輪をそのまま使って生産を開始したスクーターです。
ところで、今ほど交通の取締りのきつくないころには、なんとスクタクなる商売があったそうです。これは繁華街でタクシーの順番待ちをしている客に声を掛け、スクーターで白タクをするというふとどきな商売ですが、安くて便利ということで利用者には人気があったそうです。そこで活躍したのがラビットだったそうです。

とにかく売りまくれという方針だったらしく、販売台数は多くても利益が少なかったそうで、軽自動車スバル３６０の発売が始まって間もなく、その生産は中止になりました。
‘６８年に生産が中止されるまでの長い間、日本の高度経済成長をともに歩み続けたと、熱烈なスクターファンからは惜しまれての引退だったそうです。

ところが、現在でもラビットのファンは健在で、中古の車体から部品を取り、丁寧に修理しては乗り続けている方もあり、なんと再生したラビットを販売している店もあります。
昔を懐かしむ人や、古いスクーターのファンなど様々なんでしょうが、好きな人にはたまらないんでしょうね。