校庭の桜木（１）

 

いつもの様に、私はランドセルを背負って登校した。

春の気配も、ちらほらと感じられる様にはなっていたが

今日は、非常に寒い朝だった…。

足元の水たまりは凍ってた。

その凍っている水たまりを足で強く踏んづけてみた。

割れない…。かなり分厚い氷の様だ…。

同級生の友達も同じ様に氷の上を踏んづけて遊んでいた。

ツルツルすべってこれが結構面白い。こうやって…その友人達と、はしゃぎながら登校するのは、ちょっとした楽しみでもあった。

そんな学校は、まぁ好きな方だった…。

 

ちょっと、はしゃぎ過ぎたのか、足が少し濡れていた。

子供の頃は、よくしもやけにも悩まされた。血が出る程ひどい時もあった。

しかし、子供と言うのは遊び出したらそんな事も忘れてしまい…

気が付いたら歩けないくらい酷くなっていたりもした。

学校の教室には大きなストーブがあって…冷たくなった足を暖めるのだが、

そんな、酷くなった足のしもやけは治るはずも無くそのまま授業へ…。

足が痛いやら痒いやら…どうしようもない。

おまけにアレルギー性鼻炎で鼻の方も炎上中だ。

丁度、上と下とで無限エネルギーを燃やし続けている状態と言えばわかってもらえるのだろうか‥。

言い訳をしたい訳ではないが、これでは集中力に欠けてしまう。

それでも、授業はおかまいなしに始まる。

今日は、一時間目が国語…そのあと理科、算数、音楽と続く…。

今日は四時間だけの授業だが、この私には過酷な試練である。