「皆さん、こんばんは。ご無沙汰しておりました。スカイボーヤです」
「皆さん、こんばんは。いつも おなじみの、銀ボーヤです」

「あのさ、オイラ、しばらくブログに登場しなかったら、３年間帰って来ていないって、設定になってるん
  だけど？」
「そうみたいね。 でも、誰も本気にしてないでしょ？」

「でもねぇ、このブログを読んでる 皆さんは、純粋な人たちだから、もしかしたら信じちゃってるかもよ？」
「え？ そうかな？ じゃ、じゃあ、つじつま合わせをしておこうよ」

「そうだねぇ。 でも、うまいこと思いつかないなぁ…」
「ねぇ？ ３年間は大げさだけど、しばらく帰って来なかったよね？ 何してたの？」

「青い鳥を、探しに行ってたの！」
「え？ 青い鳥って、幸せの青い鳥のこと？　探しに行くほど、不幸じゃないよね？」

「うん。 でも、探してみてみたくなったの！ だから、森へ行ってみたの！ そして、迷ったの！」
「えぇ！ 森を歩くときは、豆を一粒一粒 落としながら歩くように、言われてるよね？」

「あ、そうだった！  帰るときの目印になるものね。 って、その豆、鳥に食べられちゃうんじゃない？」
「そうかもしれないけど、運がよければ青い鳥が食べに来て、姿を見られるかもしれないじゃん！」

「あ、そうか！そこまで思いつかなかったな…。 って、思いつつ歩いてたら、お菓子の家が建ってたの！」
「え？ あの、伝説のお菓子の家？」

「そうだよ！ 夢にまで見たお菓子の家！ 屋根がウエハースで、煙突がバウムクーヘン。ドアが板チョコで、
　取っ手がヘーゼルナッツ。 壁がミルフィーユで、窓が…」
「ちょ、ちょっと、待って！ その、お菓子の家って、耐震性は大丈夫なのかな？」

「え？ ダメかもしれないけど、お菓子だから崩れてきても、痛くないんじゃない？」
「そ、そういう問題かな？　あ、でも、いざとなったら非常食として食べられるね？」

「そう思って見とれてたら、中からオオカミに変装したおばあさんが出てきてね、賞味…」
「ちょ、ちょっと、待って！ おばあさんに変装したオオカミじゃなくて、オオカミに変装したおばあさんなの？
　な、なんか、怖い気がするけど？」

「え？ そう？ 人は見かけで判断しちゃいけないよ？ 見た目によらず、いいおばあさんでね、賞味期限が
　３日間で切れるから、お菓子の家は好きなところから食べていい って言うの！」
「まぁ、たいてい、お菓子の家の持ち主は、そう言うかもしれないけど」

「それでね、部屋の中まで、案内してもらったの！ 窓は、ベッコウアメでできてて、柱は、かりんとうでしょ。
　灯りは、こんぺいとうで、カーテンは、ねれせんべい。布団は、かしわもちで、お風呂の浴槽は、ようかんで
　蛇口をひねると、ところてんが出てくるの！」
「ナ、ナニソレ～！ オイラは、家の外側の部分が、食べてみたい気がするなー。 って、食べたらどうなるか
　知ってるよね？　え？食べたら、無くなる？ それもそうだけど！ 何かウラがあるって気付かないの？」

「き、気付いたよ！ だから、ウラにまわってみたら、茶室があってねぇ、」
「ウラって、そのウラじゃないし…」

「その茶室で、お菓子とお茶をいただいて、今なら３日間 無料で花嫁修業ができるって言うから…」
「え？ スカイボーヤは、男だよね？」

「３日間 お試しで、お茶とお花とお菓子作りを教わって帰ってきてみたら、３年が経過してたの！」
「えぇッ！ ま、ま、まさかの、浦島太郎 状態～！　　って、そんな話、誰も信じないよね？」

「あ、ダメかな？ でも、皆さん、純真な人が多いから、信じてくれるかもよ？」
「それは、どうかなー？　それで、青い鳥探しは、どうなったの？ 見つけられたの？」

「あ、お菓子に夢中で忘れてたー」
「そういう人は、青い鳥が見つからなくても、十分幸せなんじゃん？」

「あ、そうだ。 ちゃんと、お土産もらってきたよ～」
「え？ ずいぶん、サービスいいね？」

「何か、食べたいお菓子はあるかい？ って、聞かれたからねぇ、」
「チーズケーキでしょ？ スカイボーヤは、チーズケーキ好きだものね！」

「そうも、思ったんだけどねぇ、」
「じゃあ、モンブランでしょ？」

「そうも、思ったんだけど、今回は、マカロンを もらってきちゃいました～！」
「おぉ！ 高級なお菓子～！ なかなか、食べられないよね～！　って、オレンジ色の、ばっかりじゃん！」

「うん。 オレンジ色のが、一番好きだから！」
「たしかに、オレンジ色のおいしいけどー！ マカロンって、はじめに ピンクの食べて、次は緑にしておく？
　その次は、茶色？ それで、最後に、オレンジだよね～！　って、楽しみながら食べる喜びがあるのに～」

「え？ じゃあ、銀ボーヤは、食べないの？」
「た、食べますよ！ 食べるけど、オレンジばっかりって、幸せすぎる・・・」

「あ、もしかして、これが 幸せの青い鳥 なのかな？」
「え？ 青くないし、鳥でもないよね？」