あや

無題

10代








あけない夜は僕を励ます


ピエロみたいおどけてた君の笑顔。



「ありがとう」素直に言えず


ちっぽけな自分が情けなくなった。







君の理想の人になりたくて




めいいっぱい背伸びしたけれど足りなかったんだ









「ごめんね」


小さな僕の両手じゃ


上手に君を包み込めなくて。








君の未来の隣に居たくて




駆け足で走ってみたけれど間に合わなかったんだ。









「ごめんね」


誰より君を一番幸せにできると思ってたのに。


繋ぐことのない右手をそっとポケットにしまった。








出来るならば 今すぐにでも



君のもとへと走っていきたいよ。








「今でも好きだよ」


届くことのない


言葉を夜空にそっとしまった。