人生カカト落とし

すかさは

右往左往。行ったり来たり。
本を読んだり、考えたり。
行き当たりばったりな日々のあれこれ。

……ゲーム脳だ?

ゲーム

ニコッとで好きなゲームと言われましても。

ニコッとでもINしている時間が短いので、あまりやってない。
スロットを回すぐらいは、と挑戦したら、LANケーブルのジャックがゆるんでいて通信が途切れたらしく、コインを浪費しただけになったことも。
ジャックの爪が折れているのは気づいてたけど、普段はまるで別状ないので放置していたもので。

いちいち間が抜けているよなぁ、まったく。


そもそもゲーム、と聞くとなんだかワクワクするのだけれど、実はあまり機械を使うゲームをしない。
できない、が正しいのかも。

根気がなくて。


その昔、祖父母宅で「祖父の娯楽に」と叔父が持ってきたというスーパーファミコンの画面を見て、感動した憶えがある。
囲碁好きな祖父のため、というのでソレ系ソフトしかなく、まるっきり歯が立たなかった(そして祖父には難易度が低すぎ、放置された)。
だが、新しいことが始まる感じがした。

音と、まだ荒いにせよ娯楽に耐えうるだろう映像、わずかなりとも作品に介入できる可能性。

最初に映像つきでオペラを聴いた時みたいな驚きだった。いままで考えなかったような、総合娯楽ができると思った。

実際にはいまだに想像の範疇に収まっているけど、でも、今後もっともっと面白いものが出来ることだってあり得る。


……なんてことを言っても、上記のように自分はあまりゲームをしない。
全クリアしたのはノベルゲームと簡単なパズル・シューティングくらい、RPGやシミュレーションは中途で止まって積んでいる。
いや、だって面倒なんだもん。

NPCの反応は当然決まりきってるし、クエストや戦闘が「おつかい」に感じられて、ストーリーの先だけが気になってしまう。
機械を使うRPGより先にテーブルトークやPBMで、他のプレーヤーの生きた反応が面白いと感じたからもしれない。

作家さんがシナリオ担当と知って始めたノベルゲームまで、しおりが出なくて止まってるし。

本当のところ、向いてないような気は、する。
内容や面白さを想像してわくわくしているのが、わたしにとってのゲームに関わる一番楽しい時間のような気もする。


そんな、ゲーマーとも言えない程度の人間から言いたい。
『ゲーム脳』って言説、あれって、何?

PCが使える、検索できる状況にある人ならわかるだろう、あれは疑似科学だ。
まるでなっちゃない「トンデモ」だ。

相手の意見を知らずに反論している訳ではない。
5年くらいか? 前の読了メモを見返すと『ゲーム脳の恐怖』について走り書きがある。
『ちょっと読んでもわかる、まるっきりのトンデモ本。その文章の持っていき方って? 根拠は、論拠は? 学研の徒として、そのありようはどうよ?』

まともに検証がなされていないどころではない。
文章のレベルで理論立っていない、研究対象について知らない・知識がない、印象だけで語り、もとより自分が決めていた結論を出してくる。

ゲームが気に入らない、それはいい。考え方は人それぞれだ。
単純に考えても、ゲームに熱中しすぎると、他の物事にしわ寄せがある。
でも、だからといって、なぜ科学的ではありえない言説を科学と言い張り、嘘の理論で対象を叩くのか。
「ビデオゲームは感心しない。私は体を動かして遊ぶ方がいいと思う」
それでいいだろうに。
この人の言説に、それ以外の何か、根拠や科学的な論拠があるわけではないのだし。

ゲームに肩入れする人ばかりではなく、ゲームの悪影響をまじめに研究したいと考える人や、まともな脳神経医学の研究者からも、同じくいい加減なもの扱いされかねない、と『ゲーム脳』論は迷惑がられている。

借りる・中古で買うことができる環境なら(買うことはない、大概腹が立つし、あそこまでいい加減な本にお金を落とすべきではない)『ゲーム脳の恐怖』を読んでみるといい。
義務教育程度の読解力があれば、胡散臭さに気づくから。
出した出版社への信頼感まで無くなるレベルだ。

理論だって考え、検証すること。矛盾なく平易に他者に伝えること。
ゲーム脳の提唱者さんは、ゲームしてないのに出来ていない。
問題はゲームじゃないんでない?


#日記広場:ゲーム

  • すかさは

    すかさは

    2009/05/04 01:12:39

    山鳥さん
    いや、書きながら自分も、唇寒しなんとやら……だったんですけどね。

  • 山鳥

    山鳥

    2009/05/01 10:01:18

    >親叱れよ!

    この言葉の前に、大人叱られるの図が目の前を通過
    だって、ニコッと中毒気味、自分が叱られる図が・・・orz

  • すかさは

    すかさは

    2009/05/01 00:46:19

    ぼーるがーどさん
    突っ込まれてますがw お仕事関係のせい(?)かニセ科学関連に黙っていられないご様子。
    発達関係のお医者さんと話す機会があったのですが、「ゲーム脳」という言説で迷惑している人がいる、と聞いて虚を突かれた表情でした。
    まともに論文発表さえしていない(提唱者が会長をしている会にお手盛り発表のみ)説が問題にされるとさえ思っていなかったようです。

    山鳥さん
    何を信じたいか……大きいですね。
    ただ、研究者を名乗るなら、理論だって考え、検証し、実証しなければならないわけで。
    思いを語るために事実を曲げるのは、科学の名を辱める行為かと。

    泰山娘娘さん
    「ゲーム脳」の問題は、ニセ科学であること以外に、ゲームをスケープゴートにして本当の問題から目をそらしていることにあると思います。
    ゲームにも問題はあるかもしれない。
    でもそれ以上に、ゲームをぐずぐず続けてしまうほど子どもを放置する保護者はどうなのか、と?
    (この提唱者のあげるケースは、明らかに子どもを放置していて、だから異常な時間ゲームをしているとしか思えませんでした)
    親、叱れよ! 子どもとがっつり向き合えよ!

    ながつきさん
    最初は笑ってられたんですけどね〜
    恐ろしいことに、真に受ける教育者がいるそうで、薄ら寒くなってしまいました。
    提唱者の発達障害等に対する無知はあきれるばかりですし。
    教育学の人だというのも恐ろしい。
    言うことを聞かせられるなら理論は嘘でもいい、って姿勢は、教育者として怠惰だと思います。

  • ながつき

    ながつき

    2009/04/30 20:06:55

    本は少し立読みでページをめくった程度なんですが、ネタ的にけっこう楽しんでしまっていました。
    ヒットはテトリスが某国の軍事目的で開発された発言。オモシロすぎ~。
    けっきょくのところ「ゲーム脳」ってネーミングが当った稼げる”いい商売”にすぎないだろうに、
    講演会では大拍手で迎えられると耳にしたりすると、空恐ろしさを感じます。

    「議論のウソ」という本で、「ゲーム脳」の虚偽論法がわかりやすく説明されていました。
    この本は、興味深くとても面白かったです。
    ”ゲーム脳”のセンセイと同じ大学の同じ文理学部の教授が著者っていうのはちょっと笑えますが。

    あ、”ゲーム脳”のセンセイは、文理学部体育学科の教授、修士号は教育学でだそうな。

  • 泰山娘娘

    泰山娘娘

    2009/04/30 09:45:01

     ゲーム脳の本は、「始めに結論ありき」で
    構築されてるので、論理もへったくれもありません
    からねー。
     子供がゲームばっかして困ってるお母様方が
    「ほら、えらい先生もこうおっしゃってなのよ!」
    と言うタメに存在する本であって、読むためのもの
    ではないのではないかと(笑)

  • 山鳥

    山鳥

    2009/04/30 08:37:38

    伝言板みてから、ここのコメントみると、思わず↓の方に、つっこみたくなるんですが・・・

    何が正しいかというよりも、何を信じたいかが勝ってしまうと、
    ヘンな主張が支持されたりしますよね。
    マスコミの捏造も、そういうところに、端を発している事もありますし。
    この説をどうこうという前に、
    自分をニュートラルにして、新情報を得るというのは、なかなかに難しいと思います

  • ぼーるがーど

    ぼーるがーど

    2009/04/30 03:52:18

    仕事柄、学位保持者に会います、って言うか職場の6割以上が博士ですが、みんなゲーム好きですね
    FFやらドラクエやらモンハンやらで良く話が盛り上がります

    ゲーム脳のお方も、何を専攻して博士になったやら^^;
    博士だからエライ、ってのは幻想です!
    だって、規定数以上の数の論文書いて、頑張りましたね、って認められたら博士になれるんだもん←ココ、ダイジ!

    学者の、もっとも求めることは、新規性(プライオリティー)です
    この辺はネットの世界と同じく、誰が最初か、ってことが何より重要なんです
    それが正しいか、間違ってるか、そこに見落としてる新しいものが眠ってないか、後に続くものが追試して確かめるわけですが、明らかに間違ってると思ったものには見向きもしません
    たま~に、そのまま見落とされて、何十年もたって再発見されノーベル賞に輝いた例もあります
    ピロリ菌のアレ、受賞した方たちは自分たちより前に発見した人物がいた、その人こそ名誉に値する、と演説しました

    ただ、今回のはさすがに与太話のようですね
    ゲーム脳はありえないよ、と周囲の脳の専門家たちは笑い飛ばしてます
    ただ、自分が発見した、これは新しい、自分が発見したから自分こそが偉いのだ!
    そう主張したい、ただの困った学者坊やのたわごとに過ぎません
    だって、彼の自作した新型脳波測定器、市販されてるものより性能も構造も単純ではるかに粗悪ですもん
    何十年前の機械を再発見したのやら

    世の中には、馬鹿げた説がいっぱいあります
    博士は、いつも正しかったり優れてたりしません
    モノを見る目を育ててください
    そして、何が正しく何が間違ってるか、自分で納得できるようにとことんまで調べてください
    それが、世の中の優れた博士たちが日々行ってることですから^^

  • すかさは

    すかさは

    2009/04/30 01:20:15

    スライムさん

    何者かが他者の言動をコントロールするために学実研究を利用した場合、研究自体迷走するのは確かに往々にしてあることです。
    ただ、そもゲーム脳は学術研究の名に値しない妄言の類だと思います。

    ハマる人は何にでもハマる、だけならまだ警戒は簡単ですが(その傾向は強いとは思いますが)、ある特定のものにだけ、まさかという人がハマることもあるのが難しい。
    しかし、ダルクにハマる、ってのは悲しいというか、怖いというか。
    (わたしもノって本を読んでるときは、コントロール利いてないし、あまり人のことは言えませんが)

    そういう、本格的に困った問題を研究する妨げになるという意味でも、トンデモな論説はマズイと思います。

  • スライム

    スライム

    2009/04/29 23:43:00

    ゲーム脳の本は読んだ事ありませんが
    マスコミ・PTA・自治体がスクラム組んで叩きを始めると、学術研究は途端に怪しげになるという
    ある一つの仮説をここに提示したい。

    ゲームはやりますけどゲームって麻薬だと思います。
    スーパーマリオなんて覚せい剤の塊に見えますし
    RPGはまるで幻覚キノコのようです。

    「ハマる人」ってゲームに問題があるんじゃなくて、その人に問題があるんだと思います。
    麻薬にもハマるだろうし、投資にもハマるだろうし、ダルクにもハマるだろうし
    目の前にポテトチップがあれば、それにもハマるだろうし。