秋に書の会の展覧会があります。いつも下手で下手で・・・
会では一番年も下なので気はらくですが・・。
それでも、題材選びは難関です。

今年の書の題材は、どうしようか・・かなり焦りがありました。
何せ、今年度は仕事がもうめちゃめちゃ忙しくなり、しかも
クレイマーやら、困った上司やら・・ともかくうまくいかなかったんです。

そんなこんなで、やっぱり原点にというか心の支えになっていた
宮澤賢治の作品にしたいなあって思いました。
書の先輩方からは、反対、反対・・・まあ反対の嵐でした。
なぜって・・・宮澤賢治の手帳から発見された詩はそれだけですでに
完成された「書」になっているから、そして、すでに大家、そうでない人含めて
たくさんの人がすでに書いているから・・
私のような若輩では太刀打ちできないというものでした。　ごもっともです。
事実、ネットで「雨ニモマケズ」を検索すると、出るわ出るわ・・・
本当にたくさんの書が・・・やっぱりだめかあ・・・あきらめかけたその時
すごくすてきな作品が・・あ、こんなの書きたい！直観でした。

さらに調べてみると・・・え～、なんとなんと同じ書の会に属している
大先輩の書でした。同じ先生の兄弟子になります。
兄・・・とは言えないなあ。すごく年も上ですし、すでに個展なんか
やっちゃっている方ですから・・・。

それで、お手本を書いていただけることになったのですが・・・。


何が不思議って・・・

たくさんの作品の中から、「これ、いい！」って思える書に
出会えたこと。
そして、それ以上に・・・

その素敵な書を書いた人が北海道や沖縄在住だったら？
書いた方が、すでにお亡くなりになっていたら？
お手本を書いていただける確率ってすごく低くなります。

すごく偶然にも、例えば、住んでいる近くにその方がいらして
健在であったとしても、お手本を書いてくださいなんて頼めるでしょうか？
いまだに、しきたりがすごく重要な世界です。
あっさり書いていただけるとは・・・とても思えません。

だから・・・漢字とカタカナですごく難しいけれど、勉強しなくちゃいけない
夏だけれど・・・自爆確実ですが・・・・

「雨ニモマケズ」にしようと思います。がんばります～