連休に行きたいところと言われると、返答につまる。
どうにも疲れ気味なので、のんべんだらりとすごそうと思っていたので。

関東に来てから、土地勘がないので出かけるにも一苦労で、出不精になっている。
それでも、GWでなくともいいから会期中に、東京国立博物館の『国宝　阿修羅展』に行きたい、とは思う。

奈良・興福寺の阿修羅王像は乾漆造りで、表情は繊細で現実的なのに、体の表現にはデフォルメと抽象化があって、そのバランスが面白く、とても綺麗。
飛鳥仏のアルカイックで様式化されたたたずまいとも、慶派のリアルさを求める（いや、デフォルメとか、いろいろありはするんだけど）表現とも違っていて、面白い。

と、知識もないのに好き放題言ってると、あきれられそうだけど、大分昔から仏像が好きだった。

ことのはじめは三十三間堂の二十八部神像。
仏様のラインダンスのように立ち並ぶ千手観音像にも圧倒されたが、あまりにも人間くさい（人でなく仏法守護神だが）二十八部神像になんだか夢中になった。
ビバ・慶派、凄いぜ仏像!

そんなこんなで家族の行楽でお寺さんに行くとき、仏像の前にも居座ることが多かった。
極めつけが広隆寺の弥勒菩菩薩半跏思惟像。
お寺の床に座り込んで、三十分くらいぽぉーっと見ていた。
その昔、抱きついて壊した莫迦の気分がわからなくもなかったり。
家族には大顰蹙だったけど、次に行ったときベストポジションに畳が敷いてあったことを考えると、珍しい事態じゃないらしい。

こういう仏像好は若い人間にもひっそりと存在していて、「初恋の相手は東大寺南大門の金剛力士像」と言う友人がお寺巡りで出会った彼氏さんと結婚した。
「旦那ね、朱印帳（要はお寺巡りのスタンプ帳）持ってるんだ」
こんな話（仏像趣味の）あんたにしか言えんわ、とこぼされた。
そう思うなら、一般的でない初恋相手を公言するのはいかがなものか。

んで、阿修羅王像。
十ン年前に見たきり、買ってきた画集（ってか厚紙に写真が印刷してあるヤツね）を見るばかりだったので、久々に会いに行きたい。
八部衆や十大弟子も関東旅行に来てるwみたいなので、これは是非とも行かなきゃ、と盛りあがっている。

関東圏のお寺や仏像には疎いので、これぞ、というお勧めがあったら教えていただけると有難い。


けど、連休は人多いだろうなぁ。混むだろうなぁ。
……インフルエンザも怖いし、お家で大人しくしていようかしらん。

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