避難を遅らす「正常性バイアス」その3
原発災害に対しても有効なのは災害訓練です
そして実はそれが今回も実証されているのです
災害訓練は実地訓練だけで行われるのではない
紙の上での図上訓練もかなり有効です
そしてまさにそのことが これまで反原発・脱原発を訴えてきた人々によって
繰り返し行われていたのです
顕著な例では、瀬尾健さんという書かれた本があります
これを開くと 日本中の原発と周辺100キロ近くの地図が載ってあり
原発から何キロという同心円が書かれている
それでこれこれ
これらの地域は逃げなければいけないと書いてある
そうした本を繰り返し読むことで いつも地震が起こると
震源地はどこなのか それと原発の位置関係を確かめる
そして今回でも
そういう思考を持っていた人たちは
初期の段階で、蜘蛛の子を散らすように逃げだしています
つまりこれらの人々は事前に 事実上の避難訓練ができていた
だから正常性バイアスにはかからなかった
いや正確には
こうしたことを学んでいいてもロックがかかった人もいます
が かからなかった人から早期の脱出ができた
そしてその人々は3月に水素爆発やベントなどで飛び出したチェルノブイリ事故の
数分の一ともいわれるような放射能の飛来をすんでのところでかわすことができた
とくに子どもを抱えて逃げた方は
子どもにとても大きなプレゼントを渡すことに
なったと思います
これらを考えるならば 今も必要なのは避難訓練です
そして避難訓練はまずは放射線の恐ろしさや
原発事故の危険性を知るところから始まるのです
各地で行われている講演会や学習会
そして原発事故の危険性を訴え
脱原発を訴えるデモ・ウォーク・パレード等々も
心理的には避難訓練の位置を持つ
大いにこれを行う必要がある
そして正常性バイアスのロックが強くかかって
例えば危険地帯にいながら避難の説得に応じない人
まずはハードルを下げて
そうした学習会や講演会に誘ってみる
チェルノブイリの被害を扱ったビデオを一緒にみる
そういうところから始めるといいかもしれません
また実際に避難は財政的に大変だし
他にもさまざまにつらい要素がある
それをゆっくり話し合うのもよいかもしれない
それらからゆっくりとハードルをあげていくこと
その討論が必要
より大きな規模での避難を考えるならば
自主避難にも公的補償 東電による賠償が適用されてしかるべきであることを
訴える必要があり
危機が明らかになってからでは遅いのです
危機の可能性がある段階で私たちには避難する権利があるのであり
政府と東電は避難させる義務を負っています
なぜなら後から後から危機の実相が
小出しに明らかにされてきているからです
メルトダウンどころかメルトスルーしていることも
随分後から私たちは知らされた
プルトニウムが、飯舘村まで飛んでいたという事実
それらはすべて3月に起こったこと
あのとき政府は
事態はそれほど深刻ではないという言説を繰り返していた
その段階で政府を信頼せず飛び出した人ほど被曝を免れました
政府と東電はそのとき飛び出した全ての人の費用を、
賠償する当然の義務を負っています
最後に、私たちの社会から正常性バイアスを一掃するため
防災心理学が私たちに呼びかけている提言を幾つか紹介します
『防災オンチの日本人 人は皆「自分だけは死なない」と思っている」』
山村武彦著、宝島社からの抜粋
知っておきたい心の防災袋
知っておくべき人間の本能
○人は都合の悪い情報をカットしてしまう
○人は「自分だけは地震で死なない」と思う
○実は人は逃げない
○パニックは簡単には起こらない
○都市生活は危機本能を低下させる
○携帯電話なしの現代人は弱い
○日本人は自分を守る意識が低い
災害時!とるべき行動
○周りが逃げなくても、逃げる!
○専門家が大丈夫と言っても、危機を感じたら逃げる
○悪いことはまず知らせる!
○地震は予知できると過信しない
○「以前はこうだった」ととらわれない
○「もしかして」「念のため」を大事にする
○災害時には空気を読まない
○正しい情報・知識を手に入れる
○周りが逃げなくても、逃げる!
○専門家が大丈夫と言っても、危機を感じたら逃げる
○悪いことはまず知らせる!
○地震は予知できると過信しない
○「以前はこうだった」ととらわれない
○「もしかして」「念のため」を大事にする
○災害時には空気を読まない
○正しい情報・知識を手に入れる
詳細はここ
明日に向けて(12)避難を遅らす「正常性バイアス」
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_
2011/e/47e99b860ac0c9fc53a78165a2aa6a2e
本来ならマスコミがこういう事を啓蒙すべきだと思いますが
残念ながらそうはなっていませんね
地域の自治体 お母さんのグループなどが 細々?やってます
自分も含めて いろいろ考えさせられる毎日
どうしようもなくて 考えない様にしたく成るときも
本来の民主主義は 上から下への政治ではなく
下から上にもの申して より住みやすい世の中を作って行く事
その為の努力を怠って来たツケが
今現実になっているんだと思えてなりません
まずは、地域の学校 保育園 町内会 市役所へ
ドンドン要望をだしていくところから変わって行けると思います
葉月
2011/10/03 22:53:04
ガイガーカウンターも一時期よりかなり安くなってきてますね。
そろそろ1台買ってキチンと測定するようにしようと思います。
サジタリウス
2011/10/03 20:03:03
判明した事
①ツイッターは使用可能な様子。
②混乱の最中、2ヶ月間の内にもんじゅ、六ヶ所、浜岡を占拠した後、
ウランに中性子を当てた簡易のガンバレル方式で、
光速度無限大の物理現象が発生し、首都壊滅が可能。
③100円玉より小さいウランもプルトニウムも、未だ持って情報は秘匿されている。
④(おまけ)やっぱり、子孫を残す気になれない。
終わり
ゴキブン
2011/10/03 19:23:03
正常性バイアス
言葉は新しいけど、人間にそなわったている思考方法なんですね
それとも、現代人の病気なのでしょうか
危機を画面の向こうの世界の出来事のように感じてしまうのは現代人ならわですね
地面に穴を掘って生活する動物は危険が迫ると穴に逃げ込みます
人間も家に逃げ込めば安心なのかもしれません
テレビを見ていれば情報もあるし
でも停電でテレビから情報が得られないなら、安心という空間だけが残ってしまいます
すべてに無関係に成るのを望むのは、今の安心という偏見にとらわれているからかも知れませんね