「……は。何だって？」
「だーかーら。オマエラんなかでー、いちばんおひめさま似合うの誰かなーと」
「いきなり何を言い出すんだかこのわんわんちゃんは」
「だってさあ、何かっつーと俺ばっかり女装してるような気がして」
「あの、似合って、ます…し」
「だぁ！そういうことじゃなくてだな」
「あ……すいません」
「だからたまには俺もオマエラのそーゆーの、拝みたいわけ。オワカリ？」
「わっかんねーよ！！」


「…ハニーが言うならやってみてもいいよ、俺はね」
「さすがダーリン話が早いわあ～」

「俺は、金髪さんが望む、なら、何でも」
「ありがと～わんこ。愛してるよん」

「まあ…な。今日くらいは――我らがカポの命令だし？」
「そーそー。ありがとちゃんピッカピカ」


「……なんだよ。なんだってみんなしてこっち見てるんだよ！」
「お馬ちゃーん？ 俺の、誕生日。プレゼントくれたっていいと思わない？」
「プップップレゼントならもっといいもん買ってやるからさ」
「俺はそれよりもおひめさまが見たーい、な」
「そんな顔してこっち見んな！！ 俺はぜってー…」


「…馬。金髪さんの命令が聞けないのか」
「ま、ガキだから仕方ねーか」
「同じ馬鹿なら踊らにゃソンソンってね」


「ううう畜生ーーーー！！やりゃあいいんだろ、やりゃあ！」
「そゆこと☆」

「♪幹部が一番おひめさま　そういう扱い　してみたい……よね？」

「どこ見てポーズつけてんだよ……」
「わははははー」


　*****

その一　緑の髪を塔の上から垂らしてね
　「ラプンツェルか……」

その二　ピッカピカな靴を忘れてくこと　いいね？
　「シンデレラ、ね」

その三　嵐の海で船がやばいときには助けに来いよ
　「人魚姫ですか」

毒リンゴは　残さず全部食べちゃってくれていいよ
　「俺を殺す気かーーーーー！！！」


べつに　わがままくらい言ってもいいだろ
誕生日くらい好きにさせてくれよ　オマエラを


幹部で筆頭おひめさま
その髪を引っ張って毎晩毎晩逢引☆
　「引っ張る……だと…………逢引は大歓迎だが」

靴のサイズが大きすぎるおひめさま
名乗り出た　偽者たちはぶかぶかで　履きこなせない☆
　「そういうオチか」



溺れた！助けてくれるんじゃないのか
息ができませんのぐはぁ
あのな、海に引きずり込んで終わるとか待てよオイ
　「冷たくなった貴方も魅力的…です」
　「……おい…………」
　「アホか」
　「陸地に戻ったら俺との結婚式が待ってるからこれが正解なのか」
　「はい次行ってみよ～」

あ、死んでる　リンゴの食いすぎ？ 欲張ってんな…
もう駄目だろ
ドワーフが見ているから　これ以上はパスな
　（ちょちょちょなんだよソレ！）
　「そうだな必要ない」
　「マンマお手製のリンゴに毒なんて盛られてるわけないだろう」
　「…ってことはもしかして、死んだフリか？」
　「全部食べていいっていったのはお前だろーーーー！！」
　「あ、死体がしゃべった」


べつに　俺がおひめさまやったっていいけど
でもね　少しくらい見せてくれたっていいだろ？


いったい　誰が俺のおひめさま？
決められず　ニヤニヤ
グラスが軽いなあ
女装が似合ってないおひめさま
それもいい　気に入ったよスゴク

たまにはこんな遊びもいい　もっと見てたい


前髪のヤバいラプンツェル
脛毛のはみ出たシンデレラ
みんな　みんな　頑張ってるな
どざえもん好きの人魚姫
毒見をさせる白雪姫
まとめて面倒見てやる☆


当然だろ！だってわんわん

世界で一番運がいい
ちゃんと見てろよな　どこまで行けるのか

ふいに目の前に現れた　眠り姫
猫たちに囲まれて　すやすやと眠ってる

・・・コイツにしてみようかな☆


　*****

「ハア？」
「ななななな」
「え……」
「なんというNTR」



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ということで腐卵は猫ルート入れてね入れてねぜったい入れろよーーーー

……ではなく。
わんわん誕生日おめでとー☆記念の
誰得俺得な替え歌ＳＳでしたーｗｗ