「ど～も～！ 黒猫アニーですよ～」
「こんばんは、コウモリの モリコーネですよ～」

「今回は、漫才風ですよ～！」
「そーですよ～、二人合わせて うしみつブラザーズですよ～」

「そーですよ～、時刻は、午前２時半をまわったところですよ～」
「そーですよ～、深夜に元気な うしみつブラザー …、 あ、オイラたち兄弟じゃなかったね？」

「え？ べつにいいんじゃない？ 人類みな兄弟とも言うしー」
「え？ オイラたち、人類でもないよねぇ？」

「こんな感じで仲良くやってます！ うしみつブラザーズですよ～！」
「そーですよ～、・・・ ねぇ？ その、仲良しアピールって必要なのかなぁ？」

「うーん、どうなのかな？ でも、金銀ボーヤさんたちは、毎回 言ってるよ？」
「あ、そうなの？ 師匠たちが言ってるなら、オイラたちも毎回 言った方がいいかもね！」

「そーですよ～、・・・ ねぇ？ やってはみたものの、漫才って、こんな感じでいいのかな？」
「さぁ、よくわからないけど、世間話みたいな感じでいいんじゃない？」

「あ、そうなの？ じゃあ・・・、　最近、あれだいね、 めっきり寒くなってきたいね」
「そうだねぇ、もうすっかり秋だよねぇ」

「モリちゃんは、秋と言ったら何を思い浮かべるかねぇ？」
「うーん。　小さい秋！」

「モリちゃんは、小さいから、小さい秋と言うんだね？ かわいいね、モリちゃん！」
「・・・ ねぇ？ どことなく、おもしろいけど、なんか違う気がするよ？」

「え？ そう？　どこが違うんだろ？ あ、そうか！ 秋と言ったら、スポーツの秋だよね！」
「そうだね、スポーツの秋も健康的でいいよね！　アニーは、何か好きなスポーツって、あるの？」

「おいらの好きなスポーツは、金魚すくいかな～」
「え？ 金魚すくいって、スポーツなの？」

「スポーツに決まってるじゃん！ ニャンコ五輪の正式種目だからね！」
「へぇ、そうなの」
 
「オイラなんてね、道具を使わずに、金魚をすくうことができるんだから！」
「ピーッ！ イエローカード！ 道具をちゃんと使わないと違反です！」

「えー！ あんな薄っぺらい紙の貼ってあるのなんて使わずに、素手ですくえば 超効率いいよ！」
「ダメです、そんなこと。 なんと言っても、ダメです！ 黒猫ルールは、適用されません」

「もう、厳しすぎるねぇ。 じゃあ、モリコーネは、何か好きなスポーツはあるの？」
「オイラはねぇ、ドジョウすくいかなー？」

「え？ ドジョウすくいって、スポーツなの？」
「スポーツだよ！ ４年に一度、コウモリワールドカップも行なわれるんだから！」

「へぇ、そうなの」
「オイラは、ちゃんとザルを使って、ドジョウすくいをするからね！」

「ピピーッ！ レッドカード！」
「えぇー、なんで？」

「ドジョウすくいは、ザルではなく、担架を使わなくてはダメです！」
「え？ なにそれ？ 普通、ザルですくうよね？」

「ダメです、そんなこと。 なんと言ってもダメです！ 命にかかわることですからね！ 退場です！」
「あ、あの？ ドジョウすくいの”すくう” は、”救う” ってことじゃないからね？」

「あ？ そうなの？ まぁ、どっちにしても、 最後は食べちゃうんだけどねー」
「うん、それもそうだねぇ。 腹に入ればみな同じ～！」

「あ、なんだか、お腹すいてきちゃった…」
「そうだねぇ。 けっきょく、食欲の秋だよね～」