サミュエルのオーストラリア旅行記 その③
2日目の続きです。
前回のブログで、バロン滝(Barron Falls)の中途駅のことまで書きましたよね。
その駅は乗客の乗降は無く、あくまで観光スポット(写真撮影スポット)としての駅なので、停車時間は7~10分程度だそうです。1日に5本しか運行が無いのになぜそんなに停車時間が短いのか、また7~10分という停車時間のわずかな違いは何が原因なのか尋ねてみたところ、
1.停車時間が短い ← 国立公園を管理している州政府の意向
①前回記述したように、キュランダ渓谷は広大な面積の森林を有する世界遺産のため、管理している州政府自然保護局も環境保護に力を入れており、ゴミなどの廃棄物の不法投棄の未然防止
②オーストラリア固有種の植物が多いために、外来種が持ち込まれることや逆に無許可での持ち出しの制限
なのだそうです。
世界遺産は国連教育科学文化機構(UNESCO:United Nations Educational,Scientific and Cultural Organization)に認定される必要があり、また2年に1度、認定を更新できるかどうかの査察があるため、州政府のみならず、国政府や住人達が共同して努力しなければ維持していくことが困難であるとのことでした。
2.なぜ停車時間が異なるのか ← 運転士(機関士)の気分次第 だそうです♪
またこのあとにも書くことになるかと思われますが、ここでちょっとオーストラリア気質について触れておきますね。
まず、欧米、特に西欧の人達は何よりもまず自分の意向を尊重する傾向が強いようです。オーストラリアは元々大英帝国(現在のイギリス)の植民地であり、イギリスや西欧の人達が大陸に渡って居住し、切り開いていった後に作られた国家なのです。そのため、オーストラリアという国家が誕生した時には、先住民のアボリジニを除いては、住人のほとんどは西欧から引っ越してきた人達なのです。 そんな国なので西欧の文化が強いのは自然の流れですかね。なので考え方も基本的には西欧人の考え方。 自分の意志を尊重する気質が強いのはそのためなのでしょうね(実際、現地に行くと日本人との考え方の違いを感じることも多々あります)。
ちょっと注釈が長くなりましたが、そんなわけで停車時間が変わってくるとのことでした♪
ちなみに、中途駅には洗面所はありません。 鉄道に備え付けられている洗面所を使用しましょう♠
ツアーガイドさんの話を聞きながら、ガイドブックを見ながら、また景観を楽しみながら、ケアンズ駅に向けて列車は進みます。20km/hrというスローペースで・・・
途中、バロン滝とは別に、ストーニークリーク滝(Stony Creek Falls)が構えています。バロン滝はやや遠目にしか見ることができないのですが、このストーニークリーク滝は鉄道のすぐ脇を流れているので、間近で見ることができます。 風向きによっては、この滝が見えている間、グレートバリアリーフからの潮風を感じることができるそうです。 山の乾燥した風とは違い、やや湿気を帯び、心地よい冷たい風が潮風なんだそうです。
幸い、僕が乗っていた車両の人達はみんな潮風を感じることができました!
※日本からの飛行機で十分に眠れていなかった人達は、この時にすさまじいまでの睡魔に襲われたそうです。実際に眠ってしまっている人達も見かけられました。何と勿体ない・・・
さて、キュランダ駅を出発して約1時間30分が経過、「世界の車窓から」でも放映されたヘアピンカーブに差し掛かります。
ここでツアーガイドさんはすかさず、「みなさ~ん、シャッターチャンスですよ~!」とアナウンスします。眠っていた人達も目を覚ましました(^v^)
昔からのフィルム式カメラ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラを構え、みんなが一斉に湾曲した列車を撮影するために窓から顔を出します。もちろん僕もです★
僕は列車の中間くらいの車両に乗っていたので、前後とも撮影する必要があったのですが、のちに最後列の車両に乗っていた旅行者が撮影した写真を見せていただいたところ、先頭車両から、湾曲した車列が見事に撮影されていました。 旅には運の良し悪しも大切ですね。
さて、約2時間かけてキュランダ駅からケアンズ駅までのキュランダ渓谷鉄道の旅は終盤に差し掛かります。麓まで来ると、牧場や郊外の住宅街、広大な農耕地帯が見えてきます。日本とは季節が逆なので、農耕地帯ではサトウキビが高さ1mくらいに成長しているのが見えました。
さて無事にケアンズ駅に到着し、キュランダ観光は終了です! このあとは市内の免税店に移動し、買い物カードを受け取ってから、滞在するホテルごとの集団に別れてツアーを終えます。
このあとの夕食もまた楽しかったんですが、文字数の都合によりまた次回!お楽しみに!!
achire
2011/10/18 22:37:49
停車時間が異なる理由が運転士の気分次第 って言うのが日本では考えられませんね。
ヘアピンカーブでは最後列車両からのシャッターチャンスが一番良いのですね!