そして、ライヴが終焉を迎えた。中弛み全く無し。曲のクオリティの高さがグイグイ先導した、素晴らしいライヴであった。メンバー全員がステージ前方に集まり、肩を組んでオーディエンスへ御辞儀をした光景が印象的だった。お互いの健闘を讃える拍手と喝采が鳴り止まない。
　バンドの採った方法論のパワーは、Black Metal/Death MetalといったExtreme Metalに匹敵する、否、凌駕するものである。オーセンティックなHeavy Metalも決してBlack /Deathの破壊力に決して引けを取らないということ。Metalという音楽性が根幹を為す楽曲は、いずれのカテゴリーに属するものであれ、同等のパワーを有することが出来るのだということの実証を今夜、目の当たりに出来た。すごいバンドだ、HIBRIA。
　これはHeavy Metal/Power Metalの復権である。鋼鉄神と呼ばれたベテラン勢が俗世の垢にまみれ、玉座にしがみつくばかりに迷走する様は、このまま正統派HMの消滅も止む無しかと思われたが、ここに若き鋼鉄神の誕生で、一筋の光明を得た感じだ。ニューボーンメタルゴッド－（若宮）の誕生をどれだけ待ちわびたことか。 （19:00-20:55,16 songs）