☆寝床
古典落語には歌舞伎や浄瑠璃がよく登場します。今のようにTVや映画などといった娯楽がない頃のお話ですから当然なのでしょう。この落語に出てくる浄瑠璃は、東京で言う義太夫とほぼ同じものと思って頂ければいいのですが(東京の落語では義太夫になっています)、今では浄瑠璃も義太夫も知らない方が多いみたいです。
浄瑠璃や義太夫を説明すると長いのですが、この落語は素人が大声で唸ることで自己陶酔していることさえ理解できれば楽しめるものです。ちょうど「ドラえもん」に出てくるジャイアンがコンサートをしている場面のような落語です。
【スジ】
大店の大旦那が浄瑠璃に凝っているのはいいが、聴くに堪えないものなので、誰も聴き手がなくなる。しかし、大旦那はお金持ちなので、ご馳走や酒を用意して店の者や近所の連中を呼び集めてムリヤリにその浄瑠璃を聴かせる。(演じる落語家によってこの部分は異なります)
そして、今夜も浄瑠璃を聞かせようとして、店の者に呼びに行かせるがそれぞれ上手に断りの言い訳をして誰も集まらない。店の者も仮病などを使って逃げまくる(ここも演じる落語家によって異なりますが、一番面白いところです)。
それでも大旦那の言いつけなので、番頭さんが苦労して人を集めてまわり、何とか始められるようになる。
うまくいったと思ったが、静かなのは聞き入っているのではなく、みんなが寝てしまっていたためであった。
ただ一人だけ店の丁稚が寝ないで泣いている。
「おまえ一人聞いていてくれたんか。うれしいな。どこが悲しかったんや?」
「いいえ、あそこです」
「あそこは私が浄瑠璃を語った床やないか?」
「あそこがわたいの寝床でございます」
saki
2011/12/17 22:32:04
ああ、これ知ってます。誰の落語で聞いたかは忘れちゃいましたけど。
落語ってすごいなあって思います。
文化や習慣が時代で変化しても、ちゃんと笑える。
パドメ
2011/12/16 19:52:31
そう言えば、素人落語会に『寝床の会』と言う、ネーミングの会がありました。
このお話から、付けたのでしょうか。
mこんしぇるm
2011/12/16 08:15:26
落語大好きだけど、詳しくはしりません。演じ方が違うところに人気の秘密があるんでしょうね。
歌丸さんの60周年独演会とかやってるんじゃなかたっけ?
気になるな~。て、思いながら、笑点を観ております。www
ルイ
2011/12/16 03:53:32
わかるかも?