「こんばんは、 ジミーボーヤです」
「こんばんは、ボビーボーヤです」

「もう、すっかり街は、クリスマス一色だよねぇ」
「そうだねぇ。なんだか、ワクワクしてきたよ！」

「と、言うわけで、部屋もクリスマス風に模様替えしてみましたよー！」
「そーですよ～、今回は、ステージもありますよー！」

「クリスマスの夜に、ミニ音楽会をやるんだよね！」
「音楽会って言っても、オイラたちがクリスマスソングを、演奏するだけなんですけどね！」

「主な曲目は、『アヴェ･マリア』 と、」
「オイラが、トランペットを吹きます！」

「『リトル･ドラマー･ボーイ』 と、」
「ジミーボーヤが、ドラムを叩きます！」

「『ホワッド･アイ･セイ』 と、」
「ジーヤが、ピアノを弾きます！」

「『きよしこの夜』 です」
「最後にみんなで、合唱します！」

「あれ？ 『ホワッド･アイ･セイ』 って、クリスマスソングなのかな？」
「どうなんだろ？ オイラ、ボーヤだからよくわからないけど…」

「ねぇ、ジーヤ？ どうなの？」
「え？ 楽しければいいの？」

「え！ しかも、ジーヤの演奏に合わせて、みんなで踊るの？」
「え？ クリスマス音頭かなにか？」

「え！ ツイスト？」
「ボーヤたちには、難しいと思うけど…」

「それがね、意外に金ボーヤが、上手なんだよ！」
「え？ そうなの？ じゃ、ちょっと、見せてもらおう！」

「ほらね！ けっこう、うまいでしょ！」
「うん！すごいねぇ！ でも、あれって、ツイストじゃなくて、モンキーダンス って言うんじゃない？」

「あはは！モンキーダンス！ 金ボーヤに、ぴったり！　て、イタタ！ つねることないじゃん！」
「あれ？ 金、銀ボーヤは、演奏しないの？」

「それがね、サンタとトナカイの格好をして、クリスマス漫才をするんだって！」
「え？ そうなの？ なにも、クリスマスにまで、やることないんじゃない？」

「そうも思うんだけど、ステージがあるから、やらずにはいられないんだって！」
「そうなの？ ステージを見ると 「ど～もー！」 って、やりたくなっちゃうの？」

「うん、そうらしいよ！」
「あれ？ この、ステージの上に置いてあるチェロは、誰が演奏するの？」

「あぁ、それはね、アニーが 『トロイメライ』 を、演奏するんだって」
「え？ 黒猫アニーが、『トロイメライ』 を、演奏？」

「うん。 一生懸命、練習してるよ！」
「なんだか、いろいろが楽しみになってきたよ！」