天使の棲む街

くりす

日々の事やら趣味の事、たまに気まぐれに短編詩とか徒然に…。

迷宮の国のアリス【後編】

自作小説

お願い、誰かここから出して…いえ、出さないで。

私をこのまま眠らせて。











友達に呼ばれる声で少女は我にかえった。

夢?だったのだろうか。

こんな真昼に歩きながら白昼夢を見るなんて。

それにしてもやけにリアルな夢だったと思う。

アリスの魂を救うと言われている

チョコレートイベントなどに参加しているから

こんな夢を見たのだろう。

チョコレートに魂が閉じ込められるはずなどないのに。

あれはおとぎ話をモチーフにした

運営の作り話にすぎないはず。



徐々に削られていくチョコレートの塊を見上げる。

そこには自分と同じ位の年齢の少女を象った像が

徐々に出来上がりつつある。

その未完成な少女像が何となく

自分に似ている気がして慌てて否定する。



あの人はどこに行ってしまったんだろう?

もうとっくの昔に転生してしまったのだろうか?

ぼんやりとそう思う。

もう、あの人が誰かも思い出せないのに。

あの人だけでなく私が何者かすら思い出せないのに。

どうしてそれが分かるというのだろう。

もう遠い昔々に、封印されて終わった恋だというのに…。


#日記広場:自作小説

  • くりす

    くりす

    2012/02/10 10:24:53

    >sakino様

    うふふwどうなんでしょうね~?(/ω\)

  • sakino

    sakino

    2012/02/09 11:45:37

    ひょっとしてアリスちゃんが覚醒したんじゃ・・・・ 終わってなんてなかったのかも・・・・

    自分がそう思い込んでた  ん(。◔‸◔。)? 思い込もうとしてたんじゃ・・・・