塩麹3
一番目の使い方は、塩麹の味を生かす方法なので、そのまま味付けに使うと言う調味料としての使い方ですので、一般的な塩麹の塩分の13.5%を前提にして 味付けを行ってください。ただ、13.5%の食塩を使うことに比べて、甘みがありますので、よりマイルドな複雑な味にあることは、間違いありません。ま た、ご存知のように、味噌や醤油と言った和風の調味料も麹を原料としていますので、合わせて使っても相性は良いでしょう。
二番目の使い方は、酵素の働きを素材に生かす方法なので、ある程度の時間は、塩麹に素材を漬けるなり塗しておく必要が出てきます。その時間によって、塩麹 の中の酵素が素材を分解し、甘みや旨みを引き出します。ただ、漬けておく時間が長いと、塩分が13.5%あるために、素材に塩分が入り過ぎて、塩味が強く なってしまいます。一晩漬ける場合には、水(湯冷まし)で倍に薄めると、使いやすいでしょう。もちろん、その際は冷蔵庫にて保管してください。
保存方法
第一は、一度漬け床などに使った塩麹は、細菌的な問題が生じる可能性が高いので、元の容器に戻さないことです。使い切って下さい。
また、酵素が活発に活動する温度帯は、30~50℃です。その温度帯は、細菌も増殖がしやすい温度帯です。これ以上温度を上げて80℃を超えると、細菌も 死んで行きますが、酵素も変性して本来の働きをしなくなります。さらに、酵素は、塩分が低いほうが活性化します。塩麹の場合は、塩分が13.5%と高いこ とによって、細菌的な面の防御がされていると同時に酵素の活動を緩慢にしています。だから、塩麹を作る期間を短くしたい場合は、細菌的なリスクを恐れず に、塩分を低くして熟成を早める方法があります。
このように、この配合割合は、酵素の活動と雑菌の繁殖とのバランスをみて、長年の経験によって編み出されて割合ではないかと思います。