うみきょんの どこにもあってここにいない

うみきょん

日々のはざまについて、
地上でみた夢の記憶、
地中で見られた眠りのすきま、
絵画や小説、想像世界、花たちなどについて
静かに渡りを記述しています。

燕尾服がヒューと飛ぶ

日記

この頃、よく燕を見る。ヒューと滑空するようにとぶ。羽根の形が独特なので、すぐにわかる。あの、燕尾服のような、(というか、燕の姿からとったのだけれど)羽根のかたち。
4月から7月は、産卵期だというので、その関係だろうか。あるいは巣立ちをおえた雛と親鳥は、河川敷などをねぐらに集団で暮らすというから、そのせいだろうか。家は比較的川の近くにある。残念ながら、家からは見えないけれど、150メートルぐらいだろうか。朝、ベランダからよくみえる。今日は川岸でもみかけた。燕尾服がヒューっと飛んでゆくのをみると、なんとなくうれしい。もしかすると、燕は、小さい頃から名前をしっていた数少ない鳥であるからかもしれない。多分、家かどこかで巣をみたのだ。結局、わたしの郷愁は、いつも幼年に帰ってゆくのかもしれない。