☆旅情
ちょっと前ですが、大女優キャサリン・ヘップバーンさんが亡くなられたことは驚きでした。ご高齢でしたから仕方ないのでしょうが、4度のオスカーを獲得した女優は他にいませんよね。そんな「シネマの女王」の代表作です。
【スジ】
アメリカで秘書をしていたジェイン・ハドスン(キャサリン・ヘップバーン)は、観光旅行でベニスまでやって来た。一人旅であったので、たった一人で観光に出かけたジェインはサン・マルコ広場のカフェに立ち寄った。しかし、彼女をみつめるレナート(ロッサノ・ブラッツィ)が気になりさっさとその場を去った。
翌日、彼女は浮浪児マウロの案内で名所見物をした。そして、何気なく骨董屋に入ると、そこの主人は昨日のレナートであった。ジェインはうろたえて骨董のゴブレットを買うと、さっさと店を出た。しかし、その日の夕方、ジェインはまたサン・マルコ広場へ行った。そしてレナートも来たのだが、レナートは無言で去って行った。
その翌日、ジェインはまた骨董店へ行き、主人の留守のその店を撮影しようとしたのであるが、なんと運河に落ちてしまった。その後、レナートはジェインのホテルを訪れ、夜に広場で会う約束した。
それからの二人はいい関係であったのであるが、レナートに息子がいること、別居中の妻がいることを知るとちょっと態度をこわばらせた。
しかし、レナートの気持ちは変わらず、またいい関係に戻るのであった。だが、ジェインはこのままではいけないと思うようになり、急にアメリカへ帰ることを決めた。
そして、有名なラストシーンです。発車のベルが鳴ったホームにレナートはくちなしの花を持って駆けつけた。ホームに立ちつくすレナートに、ジェインはいつまでも手を振り続けた。