☆鉄の錆とステンレス
鉄は湿り気があると錆びて来ます。一般には赤錆といわれるものですが、これは粒が大きく空気や水分をよく通すので、そのままでは深いところまで錆びてしまいます(3酸化鉄)。
また、鉄には黒錆というのもあります。これは、鉄を強く熱すると表面を覆うようにできるものですが、これは粒が小さく、空気や水を通しにくいのが特徴です(5酸化鉄)。また、これは赤錆より酸化度が高いので安定しているのが原因です。
ところで、一般に見かける鉄は各種の添加物が含まれていて、その種類と量によって酸化速度は変わってきます。そして、鉄は錆びてしまうと都合が悪いので、このように各種の添加物を混ぜる研究が行われ、クロムを混ぜると黒さびの様に金属内部まで浸透しない現象が起きることが発見されました。これは鉄とクロムの合金は空気中ではクロムが酸化して表面にクロムの膜を張るので、錆が浸透していかないためです。
このようにしてステンレスは開発されていきました。ところで、ステンレスは英語でstainlessと書きますが、このstainとは錆のことで、lessがつくので錆びないという意味になります。
ちなみに、鉄に炭素が含まれていると錆びやすくなります。
御青
2012/06/28 18:18:47
ちなみに、ステンレスに普通の鉄が接触していると鉄の錆がステンレスに移って錆びてしまいます。
もらい錆にご注意です。