恭介

風はやがて・・・。

人生

「女神カリュプソーは皮袋の黒い葡萄酒を入れ、もう一つの大きいのに水を入れた。また穀物と多くのうまいものを袋にいれ、暖かいそよ風を吹かせた。
 
 オデュッセウスは喜んで、風を受けて帆を張った。彼は眠りもやらず舟を進ませた。プレイアデスと、沈みに遅きボーテスと、これのみは大洋の波に浸ることなき、アルクトスの星を見ながら、巧みに進路を取った。アルクトスはハマクサとも呼ばれ、いつも同じところをぐるぐるまわりながらオーリーオーンの方角を見守っている。

 これらの星を尊い女神カリュプソーは、左手に見て海を渡るよう命じたのだ」

                             ホメロス「オデュッセイア」


方位磁石も地図もない、2800年前からもう、星を頼りにした航海術はあったようだ。 実際は、普遍ではないだろうけど、2800年前も今も星の輝きだけはそれほど変わらない。そしてそれを、美しいと思う。

  • みゆ

    みゆ

    2010/04/24 01:47:00

    星を見ること、航海術でもあったり美しさをあたえてくれてり、時には願い事をしてみたり。
    昔から変わらない輝きだけはあるのでしょうか。
    そんなことを思いながら、ちょっと見上げてみたいものです。
    何か答えが見つかりそうかなぁ。。。

  • 恭介

    恭介

    2009/07/03 21:11:27

    Re:@まるこさん

    なかなか、夜空を眺める機会はないとおもいます。
    星は一人で、眺めるのもいいものですが、
    やがて、目を開けているのかどうかも判らないくらいに
    闇が身体と同化するような奇妙な感覚に襲われたりします。

    そんな時、手を握っていてくれる誰かがいると、安心できますよ。
    ぜひ、そんな誰かと、七夕を眺めてみてください。

  • 恭介

    恭介

    2009/07/03 21:07:08

    Re:李桜さん

    そうですね、古代と同じ光、同じ星座 見上げる瞳も2つ。
    自分の生まれる前の光だと思うと、そこに悠久を感じてしまうかもしれません。

    七夕位は、空を眺めていたいものです。織姫と彦星は嫌がるでしょうが・・・。

  • @まるこ

    @まるこ

    2009/07/02 23:01:05

    最近は夜空を見上げる事が少なくなりました・・・
    世話しない日常の中で
    空を見上げることさえ忘れていたようです。

    古代から変わらぬ輝きを持ち続けている星たちを
    時々はゆっくり見てみようと思いました^^

  • 李桜

    李桜

    2009/07/02 20:54:34

    今見ている星空の星は、何万年も昔の光なんですよね。
    それこそ神話の時代の光なのかも。
    そう思うと感慨深いですよね。
    古代に生きた人と同じ時間の星の瞬きをみているんですもの。

    恭介さんはいつも詩人でいらっしゃる…。