うみきょんの どこにもあってここにいない

うみきょん

日々のはざまについて、
地上でみた夢の記憶、
地中で見られた眠りのすきま、
絵画や小説、想像世界、花たちなどについて
静かに渡りを記述しています。

花火大会

小説/詩

ベランダから花火大会を見る。
四キロほど先の河原で。
向こう岸は隣の県の花火、小さい。
こちらのは大きく。
遅れてやってくる音。

二年ぶりだ。去年は震災の影響で
中止だったから。

大きな金色の尾を引く花火にやはり惹かれる。
けれども、半円ずつ色の違う花火の下で、
別の花火が滝のように。
星やハートの形。
顔や、魚の形。
なにか物語があるのだろうと思う。

花火の形そのままの煙がしばらく空に残る。
後から上がった花火が照らしだすので、それがわかった。
その花火もまた煙をのこして。
すこしずつあつまって、風にのって、
雲にすこしずつまぎれてゆく。

さいごに金色の、大きな金色の花火。
あとをひいて。



ニコタの島でも花火。
さきほど見た花火が、まじってみえて。


#日記広場:小説/詩

  • うみきょん

    うみきょん

    2012/08/19 21:56:11

    そらさん、ありがとうございます。
    そうなんです。前に花火大会、会場まで出かけていたときは
    場所とりも大変でしたし、帰りの電車は入場制限があったりで、
    なかなか難儀もしましたねえ。
    休憩時間に、トイレ並んでる間に、花火があがってしまっていたり。
    ここに越してくるまで住んでいた所も、別の花火大会でしたが、やはり4キロほど
    離れたところで開催されていたのですが、高い建物が多いからか、まったく見えなくて。
    ただ、部屋から、音だけがかなり大きく聞こえる…。ひとり暮らしで。
    猫だけがいて。
    花火ひとりで見に行くのはちょっと気がひけましたし、
    音だけ聞こえると、よけいにさびしかった記憶が。

    今はほんとに、ありがたいです。
    道楽者としては(笑)

    ニコタの花火は、ほんとにいいですねえ。むこうの島であがってるみたいで。

  • そら

    そら

    2012/08/19 20:45:15

    花火、いいですね。
    しかも自宅からってのがとても(^^)
    うちも、昔は見られましたが、近年の開発でほとんどみることができなくなってしまいました。
    昔は屋根の上に座って、終わりまでながめてたものですが(笑)

    友達と温泉に行ったとき、ちょうど宿の裏手の湖のところで花火大会がある日で、部屋から満喫したことがあります。
    花火って、やっぱ部屋からのんびりながめるもんだなあ……とあのとき実感しました道楽者のそらです(笑)

    にこっとさんのお庭花火、ほんのりきれいで楽しいですね(^^)

  • うみきょん

    うみきょん

    2012/08/19 14:57:16

    男だろマサ吉さん、ありがとうございます。
    以前は、花火大会会場まで、出かけていたんですが、
    一緒にいってくれる人がいなくて。
    ここで、はじめてみたときは、びっくりしました。
    みれることが信じられなくて。
    それも、はじめてみたときは、川向こうの小さな花火だけだったのですが、
    ずいぶん大きくみえたもので、
    次の年に、むこうとこちら、両方の岸でやるようになって、
    こちらがあまりにも大きくてびっくりして。
    線香花火とかもいいですね。してみたいです。
    落下傘とかも。

  • 男だろマサ吉

    男だろマサ吉

    2012/08/19 14:34:55

    そんな花火大会の夜もなんだかイイねw