☆わしがかか
最近では「夜這い」は死語になっているようですが、落語の中にはまだまだ出てきます。この落語も夜這いをネタにしたものです。また、客を見て演じ方を変えたそうで、上品な客が多いと大人しい演じ方、そうでないと・・・・・
【スジ】
旅宿の主人は、通り掛かった若い娘を泊めて、夜中に手込めにしようとたくらんでいる。それを察知した客は、主人に「わしが先に娘の部屋に行かせろ、そうでないと娘にこのことを話すばかりか近所の者にバラすぞ」と脅す。
そのようなことをされてはたまらないので、主人は仕方がなく「娘は二階の三つ目の部屋に泊まっている」と教える。
さっそく客は三つ目の部屋に忍び込んで行く(このあたりが妙に面白い)。ところが、女は大喜びで迎え入れ、客はいい思いをして帰ってくる。そしてそのことを主人に報告すると、
「はて、あんな初な娘が歓迎するとは・・・・・お前さん、二階の右へ三つ目の部屋へ行ったんやろな」
「いいゃ左へ三つ目や」
「しもた、それはわしがかかや」
瑠里衣
2012/09/26 06:41:35
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