フリージア

金狼の重圧…06

自作小説

 バタフライの意志をシンは強引に何処かへ捨てようとする。
 「そうだ、姿が見えない相手に、どうやって対戦を申し込むんだ?仁王の奴等に聞いたが知らないの一点張り。姿が見えないウルフをどうやって見つけるんだ?」
 どうやってウルフと対戦したらいいんだ?ウルフから接触してきたのか、それともみんなが偶然に見つけたのか。
 その方法が分からない。
 「・・・・探すぞ」
 「探す?」
 「ああ、他の3地区のトップが対戦してきてるんだ、次は必ず俺だ。いや、最後に俺を取って置いてくれているのかもしれん。でも、いつ来るか分からないウルフを待つ気持ちにもなれない。探すんだウルフを、あの金色のマシンを」
 そう言うとバタフライは一人で出て行った。
 シンとユウジはバタフライの変わらぬ思いに呆れ、そして嘆いたが一緒に探すために後を追った。

 バタフライは退院してから不思議な感覚を得ていた。ウルフとの対戦で何かを学んだ気がしていた。
 EMを飛ばす瞬間は空気と風とを抱きかかえ、全てにおいて喩えがたい快感を得られるように思った。それお思い出すかのように走る。ただただあてもなく、とりあえずウルフの縄張りミッド地区へと向かった。
 
 「あんたが先に来るか、それとも俺があんたを見つけるか。どうなろうと結果は同じ…」

 辺りは光も掻き消しそうな闇、明かり一つない。その中を楽しそうで踊るように走るバタフライ。
 バタフライの乗っているEMのカラーであるミッドパープルが、無の空間とも言える闇の世界へと溶け込んでいった。

  • kanno

    kanno

    2012/11/03 22:38:50

    ウルフを応援すればいいのか・・・
    それともバタフライ・・・
    どっちにしよう・・・・・・・・

  • ヤマカズキ

    ヤマカズキ

    2012/11/03 16:16:46

    暗闇の中を舞う一閃の光・・・。
    かっこいいですね^^

  • パン

    パン

    2012/11/02 21:00:25

    ドキドキ・・。

  • あや♪

    あや♪

    2012/11/01 17:23:08

    わくわくのような・・・
    ちょっぴりこわいような・・・
    複雑なおもいですね^^

  • ふうこ

    ふうこ

    2012/10/31 23:13:13

    わくわくするような…ちょっと怖いような。。。