おうむたんの毒舌日記とぼうぼうのぼやき

ぼうぼう

しばらく、おうむたんが 毒舌はく日記になります(^^;。飼い主に責任はとれませぬこと、ご了承ください

とあるオカメインコの自伝 その7

自作小説

見知らぬ所にぶち込まれたのは、これで二度目。
一度目は「巣上げ」と呼ばれる自然界にはない儀式だった。これは、餌をくれる親が実親から「人間」に変わることで、兄弟姉妹みな動揺したが、餌を以前よりしっかりもらえるようになったのは不思議だった。
しかし。
兄弟姉妹皆が腹いっぱい満足という状況に、「巣上げ」も悪くないな、というのが兄弟姉妹で交わした一致した意見である。
「人間」とかいう人間にもらえる餌は実親と味はあまり変わらなかったし(注;ブリーダーが親に潤沢に与えた餌がそのまま雛の口に入るのだから当然なのだ^^;)、その後の更なる激動を兄弟姉妹のどの一羽とて予測できるはずもなかった。人間親にお腹いっぱい餌をもらい、人間親も悪くないと兄弟姉妹で語り合いながら、お互いの温もりで眠る日々が流れた。

平穏な日が続くと信じていたある日ー兄弟姉妹の一羽がいなくなっていた。餌をくれる人間親に動揺はない。多分。自分の気のせいだろうと思っていた(注;ブリーダーとしての意識ゆえ、過剰な感情移入をしないようにしていると飼い主は教えてもらって、ほんとに有り難かった。友人ブリーダーの意識には頭が下がる)。

でも。自分の体温を自分の羽で温めることが出来るようになるにつれ、明らかに語り合う兄弟姉妹が減ってることを自覚した。
いつでもー人間親と似た別の人間が私達を優しく撫でた後、ほんわかした気分でいるうちに気付いたら兄弟姉妹が減っているのに気づいたのだ。
その意味がわかったのはー自分が人間親に似てる別の人間が見慣れた風景から一変し、引き離された時だった。他の兄弟姉妹に警告しようにも、すでに自分が二度目の環境激変に対応するのが精一杯で、兄弟姉妹を想う余裕はなかったとうのが正直な気持ちであった。

自分がおかれた状況はー私の見知らぬおじさんオカメとおばさんオカメが二羽、未確認物体と同じ視線で自分を観ているーそれが現実だった。

(つづく)

おそらくお話は来年まで続きそうです。
今年一年ありがとうございます。
つづきを今年、更新できるかどうかはわかりませんがー考えるに鳥に年越しの観念もないわけで^^;、この話の主人鳥も他の鳥も季節のない部屋の中でたまに起きる籠移動に翻弄されるだけだし、夢や地震で驚くほうがよっぽど大変なんだよ!というのが本音なんだと思います。


激動の一年がまた過ぎます。想うに、激動でない年はないーそれが現実かもです。
東日本大震災はまだ続いています、それを忘れてはいけないーそして。だからこそ。原発を継続させるにせよ、終了するにせよ。百年単位で、原発技術を引き継いでいくことをしなければならないだと、痛感します。。。

福島の悲劇を繰り返させないーその技術を失わないために原発技術者を育てることを否定することをしてはならぬと、私は強く思いました。
原発を専門とする皆さん、そして今、まさに学んでる皆さんが報われる未来でありますように。。。。。


#日記広場:自作小説

  • ぼうぼう

    ぼうぼう

    2012/12/30 22:55:54

    コメ感謝です。

    トシraudさん、動画サイトにこの1ヶ月はまっていろいろ観たあげくのハリボテなコメ
    です(ーー;。
    ただ、原子力技術を次世代に引き継がないのが非常に危険だと思うんです。
    技術なく制御するのは無理ですーそれが原子力プランだなと改めて
    感じました。だから収束までを「負」と捉えずに、次世代に技術は進化して欲しい。
    冷却している炉心こそが一番の問題なのだと、いまさらながら思う
    のですよね。原発停止は原発の終わりではない「今そこにある危機」であり、更なる技術の進化は
    必要だと切に思うから。。。

    ぶちゃけ冷却プールの脆弱さに、始めて今回の事故で知ったアホです。あれは、工学的に
    ー専門外とはいえあり得ない。。。そう思います。

    かいじんさん
    ご指摘の臨界事故ー忘れてはいけないと言いながら、
    忘れていたバカな私です。
    実際の作業された方は指示に従っただけだったんだろうと思うです。専門でない私がいうのも
    おこがましいですが。。。
    写真はみていませんが、アルミでくるまれた被曝者の方の亡くなるまでの苦痛は想像するだけで
    めを背けたくなります。
    確かー半年苦しんだとー記憶が呼び覚まされます。
    あれは、治療でなく(というか治療の施しようなかったのではと今でも思うです)、データを亡くなる
    までとられた殉教者としか言い用もない。。。><。

    それでも。原子力技術は、だからこそ、研ぎすます必要があると感じるんですよ。
    今の風潮で「原子力技術」を専攻にする次の世代が育つだろうかーそれが一番怖いんです。
    技術や専門性なく、収束して核ゴミといわれる状態にしておそらく地殻に埋めるまで
    技術者と技術力は必要なんです(ここだけは強く断言したい)。
    放射能の半減期を考えると千年単位です。今、原子力の専門家が育たないのは、絶対避けなければ
    いけないーそう思うんです。。。

    逆説的ですが今休止中で終わりでないならーそのエネルギー使い尽くすのは
    悪ではないと思うんですよー冷却プールより、発電最中の燃料棒の方が遥かに
    安全性があるーそれぐらい冷却状態がずさんなことを、今回の福島原発で思い知らされたー
    それが私の思う事実です。。。

  • かいじん

    かいじん

    2012/12/29 19:47:08

    東海村JCO臨界事故の被曝者の治療経過の写真と言うのを見ましたが
    とても正視出来ない様なものでした。

    あの時の収拾作業は、国は「あなた達でやらなければ強制作業命令を出した後に、結果的にする事になる」
    と当地の職員に言ったらしいです。

    もっとも、事故直後に現場に向かった救急隊員は何も知らされずに、防護服も無しに救出に向かい、結果
    年間許容値を超える被爆する羽目になった><

    福島の時も、現地は大変だったろうけど、おエライさんは、馬鹿な失言をする有様だった。

  • トシraud

    トシraud

    2012/12/29 07:03:08

     かなり多くのぼうぼうさんの文章を拝読させて頂いてますでしょ。ぼうぼうさんご自身が、そんじょそこいらの専門家より上をいってますよね。今日のこれは、すごく感じます^^

     海や川で遊ぶ私は、なんか事故があるとすぐ立ち入り禁止にする‘市民’って手合いと尻馬にのる自治体にゃ辟易しています。これとおなじロジックなんですよね。中国でも行っちゃえばいいのにw