この映画は、ものすごい心理サスペンスです。リメイクされたと噂では聞きましたが、いつになっても色あせない映画ですね。
この映画で、若くて美しい女性は蝶であり、その姿を映し出すバックミラーは蝶を捕獲する網とするような演出は、見事だったと思います。しかし、よく似た事件をニュースで見かけるのは気のせいでしょうか？

【スジ】
銀行に勤めるフレディー（テレンス・スタンプ）は蝶の収集を生きがいとする妙な青年であった。ある日、フットボールの賭で大金を手に入れたので、ある計画を思いつき、人里離れた一軒屋を購入する。そして、調度品も揃えて準備ができたところで、計画を実行する。それは若い女性を我が物にするという猟奇的なことであった。フレディーが目をつけたのは、美術学校に通う若くて美しいミランダ（サマンサ・エッガー）という娘だった。麻酔をかがして誘拐し、その一軒家に監禁し、強制的ではあるが期限付きの同棲生活を始めた。しかし、フレディーは何もする訳ではなく、ミランダが欲しがるものは何でも与えたりする。しかし、監視は厳重であり、逃げるチャンスはあっても、どうしても逃げることはできないでいた。そして、約束の期限が来て、二人は同じテーブルを囲んで食事をする。その時、フレディーから手渡されたのは婚約指輪だった。それがきっかけで、取っ組みあいになり、激しい雨の中ミランダはシャベルで殴り逃走しようとするのであるが、やはり無理であった。フレディーは病院で手当てを受けて帰ってくるのであるが、監禁されていたミランダは肺炎を起こし、とうとう死亡する。翌日フレディーは車をゆっくり走らせ、新たな獲物を探すのであった。