☆三国志
前回の続きです。
ホウ統の進言で船同士を鎖でつなぎ止め、揺れがおさまり、兵士が船酔せずにすむということまではよかったのですが、水上の戦に不慣れな曹操はとんでもない罠ということに気が付きませんでした。つまり、つなぎ止められた船が火攻めにあわされるということです。
曹操の家臣の一部からはこのことを心配する声も上がったのですが、曹操は「こちらは風上にいる。今の時期に東南の風が吹くはずがない」といって問題にしませんでした。
ところが、ここで奇跡が起こります。有名な話ですが、孔明の神通力です。つまり、孔明が祭壇の前で祈ると吹くはずのない生暖かい東南の風が吹き、黄蓋の船団が曹操軍の大船団に油をかけては火を付けていきました。そして、火を付けられた曹操軍の船は動くこともできず、火を消し止めるのが精一杯でほとんど壊滅状態になりました。
また、孔明がこの時期に開戦することを選んだのには理由があったとされています。曹操軍の本陣で疫病が流行っているという情報を得たためでした。
これが、三国志で最も大きな戦である「赤壁の戦い」の始まりです。
ところで、周瑜は孔明のこのような実力を目の当たりにして再び恐れを感じ抹殺を考えるのですが、このことを察した孔明は趙雲を迎えにこさせ呉から脱出しました。
gokui
2013/01/14 00:17:33
孔明は東南の風が吹くことを知っていたという説がありますね。もしかしたら孔明が祈祷したというのは、作り話ではなく史実かもしれませんね。