JEJE 昔の名前ででています。

ねねママ

おもに、今までのそしてこれから書く詩をUPします。

君の好きだった雪降る夜

小説/詩

カーテンの隙間から

音もなく 降り続く雪を見る。

去年の冬には、僕の隣ではしゃぐ君がいた。

「寒すぎるのもいいじゃない、あなたとこうして 寄り添い歩けるから」

そんな言葉も、今じゃ白い雪の下にすっかりと消えてしまったよ。

優しい言葉の裏側には、裏切りだけが隠されて、心も体も冷たくかじかんで

僕の知らない街で、君は誰かと愛を語り合っている?

雪は降り続く。

いつまでも、降り続く。

君が大好きだった雪降る夜・・・




都会の冷たい夜は、訳も無く淋しく凍り付く。

去年の冬には、僕の隣で笑う君がいた。

いつしか、君の笑顔が壊れた・・・

「あなたは、あなたの道を歩きなさい」と

アスファルトに響く靴音だけを残し・・・

君は、遠い世界へと旅立って行った。

優しい言葉の中には、裏切りだけが隠されていたと僕は思っていたけれど・・・

追いかける気は、もう無いさ。

僕の知らない世界で、君は幸せに生きている。

だから、僕も君とは違う世界で、生きるのさ。

雪は、降り続く。いつまでも、降り続く。

汚れた都会を・・・覆い尽くすかのように・・・

君が好きだった、雪降る夜だよ。

君が愛した、雪降る夜だよ。

わかっていたんだね、君の裏切りだと思った時・・・

「あなたの道を歩きなさい」と去って行った時・・・

今日という日まで、僕と同じ世界には、いられない事を・・・

静かに、雪の結晶となり・・・僕の前に、現れてくれたんだね。

  • ねねママ

    ねねママ

    2013/01/17 20:52:42

    ~ダヤンさんへ~

    この詩には、二つの意味を込めて書いてみました。

    ひとつは、別々の道を選んでお互いに進んでいく。

    そして、もうひとつは、悲しいけれど・・・本当の事を告げられずに去って行き、雪の結晶とでしか愛する彼のもとに行けなくなってしまった、女性の心・・・

    先日は、雪で都会は大混乱してしまったけれど、雪は本当に風流ですね。

    コメントありがとうございました。


























  • ☦ダヤン☦

    ☦ダヤン☦

    2013/01/17 19:51:55

    雪は現実すらも幻に変えていくようですね。
    なんとなく二人に共通している静かな雪のインパクト。
    読んでいて記憶に残りました。