☆らくだ
この落語はどこかで聞かれたことがあると思いますが、結構大ネタです。そのため、いわゆる大看板でトリになることが多いそうです。もともとは上方の落語で、一昔前の上方では「らくだの葬礼」と言っていたそうです。
【スジ】
らくだと呼ばれる長屋の嫌われ者がふぐに当たって死んでいた。そこに兄弟分が尋ねてくる。
突然の出来事で、らくだの葬式をしてやろうと思うがその金がない。ちょうどそこに屑屋が通りかかったので、その費用のためにらくだの家財道具を買い取れという。ところが、買い取る物は何もない。乱暴者の相手なので、屑屋は「心持ちだけ」と香典代わりの金を置いて帰ろうとするが、さらに無理難題を押し付けられる。今度は町内の月番のところに行って香典を集めてこいと言われる。屑屋は商売道具の天秤を取りあげられたのでしぶしぶ月番のところに行く。
しかし、月番は乱暴者のらくだが死んだのだから、めでたい赤飯でも炊くつもりで香典を出してくれと頼んで集めてやろうと言う。
戻ってきた屑屋に、今度は大家のところに行って酒と煮しめを貰って来るように言われる。さらにもし断られたら「らくだの死骸をかつぎ込んでカンカン踊りをさせる」と言うように指示される。
案の定大家は断ってきたので、脅し文句の通りに屑屋にらくだの死骸を背負わせて大家の所に乗り込み、カンカン踊りをさせる。これに驚いた大家は酒と煮しめを持って行くと約束する。そして、八百屋では棺桶代わりに四斗樽を同じ方法で借りる。
すべてが片付いたので帰ろうとした屑屋だったが、兄弟分は無理やり酒を飲ませる(ここからこの落語の見せ場です)。
しかし、屑屋はだんだん酒が廻って酔ってくる。屑屋は酒癖が悪かったのである。いつの間にやら屑屋は粗暴になり、形勢が逆転してらくだの兄弟分を逆に脅かす始末であった。
そうこうしているうちに、泥酔しながらもらくだを四斗樽に詰めて焼き場へ二人で担いで行くことになる。ところが、途中でつまずいた拍子で樽の底が抜け、らくだが落ちてしまう。しかし、泥酔しているので二人は気づかずに焼き場まで行く。ここで、初めてらくだがいない事を気づいてあわてて拾いに戻る。
運悪く酔っぱらいが道端に寝ていたので、二人はらくだと勘違いして桶に詰め込んで焼き場に運んでくる。そして、桶の中の男が目をさまして、
「ここはどこや?」
「火屋(ひや)や」
「何ぃ冷や、冷やでもえぇからもう一杯持って来い」
りんご
2013/03/31 15:42:05
落語か~
イイよね☆
サビ猫
2013/03/31 00:30:31
この噺、大好きです!