☆初天神
ちょっと季節外れですが、なかなか味のある落語です。東京と上方どちらもほぼ同じスジになるのですが、子供の感じがぜんぜん違います。東京の噺では子供のかわいらしさが強調されているようですが、上方の噺では「悪ガキ」が盛り上げてくれます。これは東京と大阪の言葉の違いから来るものなんでしょうか? どちらがいいかは好みです。
【スジ】
ある男が、一枚しかない羽織を着て初天神に出かけようとしたが、お上さんが息子を連れて行けという。その息子というのが、とんでもない悪ガキで、男は連れて行かないという。
すると、息子は親を脅迫しにかかり、とうとう向かいへ行き、夫婦の秘密を暴露する。そのため、仕方なく連れて行くはめになる(このあたりが笑えます)。
初天神に着くまでいろいろと出店の前でせがまれるが、男は「あれは毒や」といってかわすのであるが、とうとうアメを買わされ、みたらし団子も買わされる。
「連れて来んかったらよかった」と嘆く男であったが、最後に凧上げをしたことがないとせがまれて買わされた凧を取り上げ、夢中になってしまう。
「おとっつぁん、こんだけあがったらもう大丈夫や、わいにもさしてぇなぁ」
「こら、じゃましたらあかん、手ェ出しな! ちょっと待てぇ、今が一番ええとこやないかい!」
「おとっつぁん、わいにもさしてぇな! わいの凧やで! わいに遊ばしてぇな!」
「やかましいっちゅうねん! 凧上げなんちゅうもんは子供のするもんやない!」
「ああ...こんなんやったら、おとっつぁんなんか連れて来るんやなかった」
親子の掛け合いが生き生きしていて楽しい落語ですね。
僕⇒恋・ω・恋
2013/06/06 00:26:50
訪問感謝です☆