「大人の世界」を、知るようになったのは、
鈴ちゃんと結婚して、
Ｍ＆Ａで、事業を合併してから、
県への陳情が多くなったためだ。

なーかなか。

「陳情に来ました、はいそーですか。」
とは、言ってくれない。
どこだ、どこだ、窓口はどこなんだ！と、
片っ端から、
県庁、市役所をまわり、
突破口を作るためには、
細かい事件を、一つ一つ警察と掛け合った。

数学と一緒で、解決の糸口を見つけては、
丁寧に解きほぐしていく。
面倒くさいと、思ったら、
もうお手上げ、
そんな時は、向こうも「面倒くさい」と、十分思っているので、
根競べ。
食い下がって、放さない。

そんなことを繰り返していると、
決まって人の足元を見るかのように、
「役に立つ」はずという先生を紹介されるようになる。
「〇〇先生のとこに、ちょっと顔を出してみたら・・・」
「いや、それは△△議員じゃないか？」
政権雀が、さえずりだす。

皆さん、
どのみち、ただでは何もできないようには、なってるんですよ。

某議員は、見返りに自分が名誉会員をやっている、
ライオンズクラブに入るように暗に押してくるようになった。
ライオンズクラブ。
あはは♪
どれだけお金かかると思ってるの。

そんなものに会費、払うくらいだったら、
うちの賃貸で、
何とか頑張って、家賃払ってくれているお客様の、
玄関先のリフォームを、タダでやるよ。

政治家というのは、
カビの菌糸のように、
そうううっと根を張り伸ばしてきて、
本体をすっかり食い尽くすようにできている。

いやだな。

結局、手こずっていた陳情の件は、
その某議員の頭上を通過し、
ド・ストライク、県知事が出てきてくださって、
一瞬で、解決した。

まだ直接、お目にかかったことはないが、
時々、驚かすようなやり方で、
鶴の一声を発して下さる。

和歌山県の知事は、
やはり8代将軍吉宗の末裔かも知れん。