うみきょんの どこにもあってここにいない

うみきょん

日々のはざまについて、
地上でみた夢の記憶、
地中で見られた眠りのすきま、
絵画や小説、想像世界、花たちなどについて
静かに渡りを記述しています。

重力ピエロ

映画

「重力ピエロ」、きのうBSで放送していたので
録画して、今日みた。
アイロンがけしながら見るもの用として、
かるい気もちで見始めたが、
おもっていたよりもよかった。

春が空からふってきた
が、最初と最後で円環のための呪文となる。
春というのは、季節であるとともに、弟の名前だ。


連続放火魔、レイプ、最強の家族としての、弟と兄と父
(母は交通事故で亡くなっている)。ストーカー、DNA、
ストリートペインティング…、暗号、母と父の物語。

推理ものでもなく、ヒューマンストーリーでもなく、
いや、そのどちらもふくんで、
家族のありかたを、人のありかたを淡々と描いている。

弟役の岡田将生、リーガルハイで、へたくそだなーと思ったけれど
こちらではいい味を出していた。
兄役の加瀬亮は適役。
吉高百合子も、ガリレオではうざいなと思ったけれど
この映画のなかでは、おどおどしてて、いいかんじだった。
っていうか、この映画の配役、だれひとりとして
? と思う人がいなかった。

たまには邦画のまじめなものもいいなあ。