ざわめき
木にも意識があるのでしょうか
それは10年来車窓よりみている
広い河原
そこには何十本の木が生えている
下には背の高い雑草も群生している
木にも種類があるのだろう
春に芽吹く時期が違う
枯れてしまったのかなと最初は心配したが
数週間の遅れで明るい緑の葉が生まれてくる
12月下草は枯れて行き
木々も葉を落としていくはずであった
ある日河原にフェンスがはられ
工事の人たちが何人か土手に見えた
次の日だった
鉄橋のそばの木々はもう無かった
その次の日には
そこは更地になり冷たい薄茶色の地肌が見えていた
ガラス越しに下を覗く
一瞬電車の動きが止まった
数十メートルにわたり細かく引き千切られた
幹や枝が積まれていたのだ
木の死骸だ
無言で横たわっている
冬の澄んだ光が
白っぽく亡骸を浮だたせていた
その横で工事の人たちは忙しそうに動いている
重機も力強く働いている
もう芽を吹くことが無い残骸のそばでの
生き生きとした動きが恨めしい
広く張られたフェンスの外の高い木々が
無言でその姿を見ている
声をかけたいのでしょうか
涙を流したいのでしょうか
木にも意識があるのでしょうか
ある日突然死がやって来る
逃げることもできなければ
助けを呼ぶこともできない
あなた方の死は
潔く神々しい
涙は私が代わりに流してあげよう
そっと
今日も工事の人が働いている
川岸の工事はさらに進んで行く
朝の光が眩しい
青く広がっている
鉄橋の上から見える小さな景色が
後ろへと過ぎ去っていく
いったい何が出来るのでしょうか
来年は緑一面となる河原から
あの木々たちの下草たちのざわめきは聞こえないのですね
セカンド
2013/12/21 01:16:33
なぎさ様
人間も自然の一部・・・
そうですよね
今回はいつも見慣れている景色の変容に
心が反応したみたいです
木の形や位置も覚えていましたから
人ごと?とは思えませんでした
でも人間はそうやって
生きてきたのでしょうね
うらん様
頭がぐつぐつ・・・
寝不足ですか二日酔いですか
失礼しました
いちい様
すっぽんに鯉ですか
すごいですね
人と自然との共存って
出来たら素晴らしいですよね
人間には
自然って必要不可欠なものなんでしょうね
いちい
2013/12/20 20:02:17
うちの近所も丁度護岸工事が行われています。
人間の都合で容赦なく木々が切り倒されて行くのは、心が痛みます。
一部を自然な状態で上手く人工的な景色に馴染ませている地域もありますが、
さて、うちの近所はどうなるのかな?
すっぽんも鯉もいる、野鳥も沢山来る河なんですよ。
人と自然が共存できるよう、今までの風情を残してほしいな。
詩に同じ景色を見てしまいました。
うらん♥
2013/12/20 04:20:39
頭がぐつぐつ・・・いや・・・ぐつグツだわ
整理してまたくるねぁ〜〜
なぎさ
2013/12/20 00:56:11
やりきれない思いが・・もどかしい
そう・・何も出来ない
私も代わりに そっと流させて下さい
小さな風景を忘れないように
風が吹くたびに耳をくすぐった
木々や下草の優しいおしゃべりを
セピア色の空に泳がせてあげよう
気のすむまで 一緒に流すよ
だって 私たち人間も自然の一部なんだものね
耳を澄ますと ほら
「ありがとう・・」
小さな小さな風景が
からからと逆回りしながら
流れていった
いつか また 会おうね^^
セカンド
2013/12/20 00:50:06
奈柚様
植物の生命力って
すごい物がありますね
それらは神様がくれたもの
動けない物への代償なのかな
真夏の陸橋の上に生きている雑草
なんでこんな所で生きてるのって思います
ざわざわ・・・
歩いていると過去の生命のつぶやきが聞こえる
そんな場所がきっとあるのかも・・・
ん~
ちょっと話しが暗いかな
お日様の下
僕らはみんな生きている~♪
明るく元気に
未来へ向かって突き進みましょう!
奈柚
2013/12/20 00:09:55
自ら動く事のできない生物=植物
だから 逃げる事もできないね
木の死骸か・・ そこから芽吹く命もあると思いたい
その木は無くなっても その実や胞子や・・きっと思いも
遠く風に鳥に動物によって運ばれているって思いたい
そして 埋められ舗装された その場所にも
まだ小さな芽はあるって信じたい
時折 地面を割って窮屈な地中から背を伸ばす
そんな力を知ってるから
きっと地上に芽吹いた若い木は かつてのざわめきを感じてると思うん