やしきたかじんさんが、亡くなられました。

わたしは、直接には面識はありませんが、
たかじんさんは、わたしの恩人です。

前の夫は、そこそこ有名なミュージシャンでしたが、
ファンクラブの年端もいかない女の子に手をだし、
わたしは、30年余り続いた夫婦をやめることにしました。
浮気が発覚してから、３日で別居しましたが、
それから離婚話は、もつれにもつれ、
５年経っても、離婚に応じてもらえませんでした。

そして、最後の決定打が、
「たかじんに、言うぞ。」でした。
この一言で、事務所サイドは凍り付き、
一発、調印（離婚届に）と、なったのです。

たかじんさんの、あの口の上に乗れば、
ミュージシャンとしてのイメージは、大打撃を受け、
当時、事務所では一番の売れ筋だった元夫の音楽は、
打って変わってダーティなものとなったでしょう。

事務所の鶴の一声です。
それぐらい威力があったのです。

それからしばらくは、
わたしの周囲では、
「たかじんに、言うぞ」がブームになりました。
今の幸せがあるのも、
鈴ちゃんと、こうして過ごしていけるのも、
もとはと言えば、
「たかじんに、言うぞ」のあの一言があったからです。

道筋はあったのですが、
とうとう直接のお礼を言う間もなく、
たかじんさんは、逝かれてしまいました。
やしきたかじんさん、ありがとうございました。