契約は様々な分類がされますが代表的なものを上げました。

①典型契約と非典型契約
典型契約：別名有名契約と言います。民法では典型的な契約として下記の１３種類を分類しています。契約の類型を定め、権利関係の基準を示したものと言えます。

移転型の契約：贈与、売買、交換
貸借型の契約：消費貸借、使用貸借、賃貸借
労務型の契約：雇用、請負、委任、寄託
その他の契約：組合、終身定期金、和解

非典型契約：別名無名契約と言います。典型契約以外の契約で、実際には典型契約より多くあると言われています。

②双務契約と片務契約
双務契約：契約の各当事者が互いに対価的な意味を有する債務を負担するものです。
片務契約：一方の当事者のみが債務を負うか、または双方の当事者が債務を負担するのですが、それが互いに対価たる意義を有しないものです。

※双務契約では同時履行の抗弁と危険負担の規定が適用されます。

③有償契約と無償契約
有償契約：互いに対価的意義を有する出捐をするものです。
無償契約：有償契約以外のものです。

※有償契約では売買の担保責任の規定が準用されます。

④諾成契約と要物契約
諾成契約：当事者の意思表示の合致のみで成立するものです。
要物契約：当事者の合意の他に一方の当事者が物の引渡しその他の給付をすることを成立要件とするものです。

⑤一時的契約と継続的契約
一時的契約：一回の履行で契約関係が終了するものです。
継続的契約：契約関係が一定の期間継続するものです。