会社を辞めてしまったので、自分の経営する仕事をしなきゃイカンのです。
頼まれていながらほったらかしの依頼を片付けましょう。
まずは、マフラーに穴が開いてるお客様。。。
ボーボーとうるさいクルマを引き取って、私が工場を借りている板金屋へ。

おーい！しらりん（板金屋社長）おるかぁ？

と久しぶりに顔を出すと、見習いのKOBAちゃん。

K：しらりんさんはまだ来てないっすよ。猫さんどうしたんすか？

いやね、お客のクルマなんだけど排気漏れでさ、去年パテ埋めしてあげたんだけどもう漏れちゃってさぁ、中古のマフラー探したんだけどロクなの無くてね。しょうがないから溶接しちゃおうと思って。ちょっと工場借りるよ！

K：猫さん、俺やりますよ！

そぉ？じゃ手伝ってよ。その前にメシ食った？おにぎり買って来たから食ってからやろうぜ。しらりんの無いから、早く食っちゃおう＾＾

KOBAちゃんに云々で仕事を辞めたと告白。
私よりも２０近く若い彼に励まされ、何となく嬉しかったりします。

おにぎりとお茶で腹を満たし、作業を開始。
ちゃっちゃと終了して、お客に納車の打ち合わせの電話。
そうこうするうち、しらりん登場。

し：おう～！猫ちゃん、やっぱ痩せたなぁ＾＾

事の次第を電話で知らせてあるしらりんは、あえて仕事を辞めた事に触れないでくれました。

納車もあるし、赤虫さんとこにも顔出さなきゃだから、帰るわ。

し：うん、またゆっくりな！

工場を後にして、（有）アカムの赤虫社長の事務所へ。
この日は保険会社の担当の姐さんも来る日なのです。

ひさしぶり～！

と、事務所に入ると、すでに姐さんはべっぴん事務員のMIDUちゃんと打ち合わせ中。
私が来る事は言っていなかったので、２人とも口をあんぐりであります。

M姐：猫さぁ～ん！

いいから口を閉じなさい。

M：猫さん、何かすごい痩せた～！

いつもは汚れた目で私を見るMIDUちゃんも、久しぶりと言う事でこの日は笑顔でした。

姐さん、ゴメンね、コレ先月切った自賠責の書損ね。

姐：いや、猫さん、前年同月比がね・・・

うん、ゴメンゴメン、これから頑張るからさ＾＾

姐：いえ、お忙しいでしょうから＾＾

実はさ、ワシ退社したんだ。また車屋でよろしく！

またまた云々と話し、愚痴を聞いていただきました。
色々大変だったなぁ・・・と赤虫社長。
MIDUちゃんは下を向いたまま、一言だけ。

M：猫さんは・・・悪くないよ。

ねぇ、赤虫さん、MIDUちゃんキャラ変わってないか？

たまたま同席の、マッサージ店経営の前さん。

前：ねぇ猫さん、ウチの店でほぐしてあげるからさ、おいでよ。

いや、前さん、私はフーゾクには行かないんですよ。

前：フーゾクじゃねーよ！ちゃんとしたマッサージ屋だよ！

MIDUちゃんは黙っていても、コーヒーのお替りを持って来てくれる。
皆、愉快な仲間。
そして何よりも、こんな私を一端の経営者と扱ってくれる。
ダメな所は怒ってくれる。
失敗した時は、無言で励ましてくれる。
いい仲間。

しらりん、KOBAちゃん、赤虫さん、MUDUちゃん、姐さん、前さん・・・

ごめんなさい、また帰って来てしまいました。
ただいま、みんな。
でも・・・
ここが私の、本当の居場所なのかもしれません。