ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
ここまでの全作を通して
映画としての完成度が一番高かったと思いました
ダンブルドアがマイケル・ガンボンになってガッカリな演技だったのに加えて
炎のゴブレットの彼の演技は最悪
ダンブルドアの品位が全く感じられず
おとしめられたとまで思いました
エマトンプソンの初登場はオーバーアクティングだった
ゲイリーオールドマンの初登場作品は彼はどこか所在なげだった
アズカバンの囚人と炎のゴブレットは話の説明やアクションに力を入れすぎていて
映画として魅力ある話に作られていなかった
というマイナス点をすべて払拭してくれる撮り方だったのが今作
監督デヴィット・イェーツの力量に拍手
原作の本は好きじゃなかったんです
アンブリッジの存在がこれでもかこれでもかってくらいに陰湿で
発散させられることがなく暗く沈んでしまうものだった
不死鳥の騎士団の拠点の形容やそこでの出来事も暗い
ハリーが苦しんで前に進もうとしてもその感情がどこか消火不良
暗い話の展開にすっかり飲み込まれて
登場人物たちだけでなく読み手も
行き先を見失ったようにしか感じられない
映画では
本で何十ページも費やされる状況説明が数瞬で解るようになっている上に
ニヤリとできる味も仕込んでくれていた
無駄な動きがなく
それでいて説明的になる表現もなく
視覚的のみならず心理的にも話が理解出来るように構築されている
この作品は強いて言えば
原作よりも映画の方が面白かったです
この後の作品すべてが同監督によるものだというから
続きが楽しみです
現在読書は「謎のプリンス」でございます
英語のタイトルは「HALD-BLOOD PRINCE」なんだけど
それがどうして『謎の』のなっちゃうのかしらん
読み終わればその邦訳の意味も解るかな?