好きな5作(海外SF短編)
1、世界の中心で愛を叫んだけもの (ハーラン・エリスン)
バイオレンスに満ち溢れたこの短編集、エヴァ26話で有名なこの短編が一番かな。
暴力の根源が宗教的救済の隠喩として存在しているようなビジョンが衝撃でした。
あらゆる暴力は否定されるべきです。でも存在する。なぜか考えてしまう。
2、無伴奏ソナタ (オースン・スコット・カード)
後に『ソングマスター』という長編に仕立てられましたが、私はこの原型が好みです。
音楽家を主人公にしたSFとして秀逸で、演奏する根源的理由を問うようなプロット。
最後の寂寥感、それでも音楽が響き続けることを暗示した結末、見事すぎる。
3、精神錯乱に至るまでのノート (J・G・バラード)
福武文庫から出ていた『第三次世界大戦秘史(ウォー・フィーバー)』の一編。
長編は苦手だけど、短編には「凝縮小説」としてのアイデアが満載で楽しい。
感動ではなく、面白みを求める方向け。
4、故郷へ歩いた男 (J・ティプトリー・ジュニア)
ティプトリーを評するなんて不可能だから、あくまで私の趣味で。
この短編の主人公が持つ『HOME』への想いは人類普遍のものではないかしら。
SF的にも物凄いアイデア。『シュタインズ・ゲート』好きなら是非お読みください。
5、きょうも上天気 (ジェローム・ビクスビィ)
講談社文庫『ミュータント傑作選』の一編、この人の他の作品を読んでません。
恐るべき三歳児、アンソニー坊やが町内を震撼させるユーモアホラーです。
「アンファン・テリブル」という単語を見ると、いまだにこの作品を思い浮かべます。
英米の作品ばかりですが、旧ソ連や東欧、日本にも好きなのがイッパイあります。
よん
2014/05/27 21:48:16
『重力が衰えるとき』は図書館になかったのです(ノД`)
別の作品ならあったのですが・・・。
今度はブックオフでさがしてみようと思いますw
ユースケ
2014/05/17 13:12:23
>泪珠さん
わーい、仲間がいた。スンゴク嬉しい。
ティプトリーの作品は彼女の人生と凄まじくオーバーラップして痛くて、そこがタマリマセン。
彼女って究極の『ヒューマニスト』だったんだろうと思い込んでおります。
泪珠
2014/05/17 03:21:29
『世界の中心で愛を叫んだ獣』読みました~
そして、私、ジェイムズ・ティプトリーJr.大好きです。
日本で出たものは全部読んでいます。
ティプトリー自身が、とてもドラマティックですよね~
ユースケ
2014/05/16 06:29:00
早川SF文庫を置く図書館は多いので、見つかるといいですね。
なお、これは三部作の第一作で、『太陽の炎』『電脳砂漠』と続きます。
よん
2014/05/15 23:27:21
イスラム社会にもハードボイルドが…面白そうです。
ご紹介ありがとうございます。
まずは図書館で探してみます^ ^
ユースケ
2014/05/15 05:52:34
銀河英雄伝説はアニメにもなっていた覚えがありますが、私は未読です。
SFのスタンダードって難しいですね。いわゆるオールタイムベストの上位になるのかな……。
設定で難儀しないのは短編集だと思います(私の挙げたのは破天荒なのばかりですが)。
あ、北方の『さらば荒野』は楽しんでお読みになったんでしょうか。
そうすると、エフィンジャーという作家の『重力が衰えるとき』がよいかもしれません。
舞台は近未来のイスラム社会、私立探偵のマリードが厄介事に巻き込まれるハードボイルド。
SF的なのは、大脳に接続して人格を強化・交換できる「モジュール」というガジェットくらい。
あとは映画『探偵はBARにいる』みたいに軽快なストーリー展開、イスラム社会の習わしも面白いです。
よん
2014/05/14 23:06:06
SFは苦手で。設定覚えなきゃいけない感じとかが…
学校の先生にこれぐらい読んでなきゃと言われて、1984読んだくらいですかねー。
でもスタンダードなものは押さえておきたいなーと思ってます。
あー、銀英伝読んだ。と思ったけど、1巻だけだ。あとはダイジェストみたいなのみて満足しちゃったんだった( ›◡ु‹ )