TAKEのつぶやき

・・

TAKEのつぶやき

☆確定拠出年金制度誕生の背景

仕事

1企業年金の問題点
現在の日本の経済状況の中では運用利回り悪化が中小企業の経営・財務に追い討ちをかける状況が続いています。適格退職金や厚生年金基金では、年金給付原資の積立不足が大きくなっていて、そのため制度維持が不安になっているものが多く、その維持が困難になっているものも少なくありません。
また、退職給付会計導入により、企業では、退職金債務の顕在化が起こり、またその支払いのための原資となる年金資産の積立不足も顕在化しています。このことは、今後企業の収益を大きく悪化させる要因にもなります。

2個人年金の問題点
公的年金制度においても、少子・高齢化の進展等に伴い、その見直しが議論されていて、公的年金を補完する制度がより重要になってきています。また、会社員や公務員に支給される厚生年金保険や共済年金も、支給開始が段階的に65歳に引き上げられます。そのため、60歳で定年退職をした場合には、年金支給までの5年間はそのままでは収入がなくなることになり、生活費を自ら確保しなければいけません。

3年金問題解消のために
新たに施行された確定拠出年金法や確定給付企業年金法により、企業の経営戦略・財務戦略に則した年金制度設計が可能となりそうで、企業ごとに多様化が進むものと予想されます。その確定拠出年金には、次のような面があるため、企業や個人の年金に関する問題を解決する手段として大きく期待されています。

①60歳からの年金支給が可能
②会社員や自営業者にとって公的年金に上乗せした給付が得られる
③税制面で公的年金に近いメリットがある。
④転退職時にも年金資産を移動できる
⑤企業では掛金を拠出した後に、追加拠出を求められることがない
⑥退職給付会計において、確定拠出年金は退職金債務の対象とならない