アンジュ姫には生き別れの弟がおりました。
名前はズシＯ○。
彼は幼いころアンジュ姫と狭間の森で遊んでいて行方不明になってしまったのです。
王様はもちろん、家臣たちも八方手を尽くしてズシＯ○を探しました。
けれどもズシＯ○の行方は、手掛かりすらも見つかりませんでした。

そして１０年の月日が流れました。

『ちょっと見てほしいものがある』

婚約者のダーク王子がそう言ってアンジュ姫の元を訪れたのは、結婚式の一月ほど前でした。

「先日、暗黒神官の聖(サン)・ショーダ・ユーという者を不正帳簿疑惑で捕縛したのだが、そこでこんな物を見つけてな」

それは記録水晶でした。

「再生するぞ」

ダーク王子が水晶に魔力を注ぐと、水晶の上に半透明な映像が浮かび上がります。
そこには手足を縛められた小さな男の子が映っておりました。
男の子はこちらにいる誰かを威嚇するようにしきりに口を動かしています。

「音声は記録されていない。映像だけなんだ」

こちら側の誰かの手が一瞬閃くと、男の子の周りに黒い靄が生じます。
黒い靄は男の子の周りにまとわりつくと、男の子は身を捩って逃げようとします。
靄は次第に濃くなって、男の子の姿は完全に見えなくなってしまいました。
やがて、靄が薄れると、そこには一匹の黒い獣の姿がありました。

「……なんて、こと……」

水晶の男の子は紛れもなくズシＯ○でした。







……というような妄想を頭の三分の一ほどで捏ねながらゲームをやっております。
続きはある程度妄想が固まったらアップするかもしれません。

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