京都府福知山市で自転車の府立高校１年男子生徒（１５）が軽ワゴン車に巻き込まれ、重傷を負ったひき逃げ事件で、生徒が約１キロにわたり車体底部に挟まれたまま、車を止めるため車体をたたいていたと説明していることが捜査関係者への取材でわかった。

　府警は、車を運転していた土木建築会社経営・古田健二容疑者（６０）（逮捕）が人を巻き込んでいることに気づいていた可能性が高いとみている。

　捜査関係者によると、軽ワゴン車は２日午前７時４０分頃、同市石原（いさ）の府道交差点で生徒の自転車をはね、左側から横倒しにして車体前部で生徒ごと押すような格好で約１キロ逃走。生徒は右足を骨折し、自転車も右側のサドルやペダルの一部が道路との摩擦で溶けた。

　生徒は背負っていたリュックサックがクッション代わりになり、上半身は擦り傷程度の軽傷。巻き込まれている間も意識があり、府警の聴取に「何度も車をたたいて運転手に知らせようとした」と話したという。

　古田容疑者の呼気からはアルコール分が検出され、府警は道交法違反（ひき逃げ、酒気帯び運転）容疑などで逮捕したが、今後殺人未遂容疑も視野に調べる。

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