バンドマンの敵は何か？
呑んで暴れる固定客かハコのブッキングマネージャーか音楽性の相違か金欠か？
若い方の場合は異性問題も多いけど、私は「ゴルフ」を筆頭に挙げます。

カタギの勤めを続けながらバンドやってる連中に顕著ですが、
高齢化が進むと共に社内・社外の付き合いも色々発生する。
ゴルフのお誘いあたりは頻繁で、断りきれずコースに行くのが第一歩。

饐えた臭いの密室や地下室、小汚いビルにばかり出入りしてたヤツが、
早起きして美しく手入れされた自然環境に放り出され、
汗をかき恥もかき、カルチャーショックを受けて帰ってくる。

気づくと車に知人からもらった中古のクラブセットが積んである。
曲順の相談中、エアギターならぬエアクラブをやりながら話す。
体力増強のために朝ジョギングをやってるとか言い出す。こうなるとマズイ。

先日訪れたコースの美しさや新しく買ったクラブの話が多くなる。
汗を流したあとクラブハウスで呑むビールの旨さを熱く語る。
周囲にもゴルフを勧め、リハよりもコンペ優先……ああ、末期症状でございます。

実はゴルフって音楽演るのに似てる部分があるみたいなんです。
技量に関する努力が自分に実感できる結果として反映してくるトコ、
道具にこだわり始めるとキリのないトコ、晴れ舞台があるトコ、
個人競技と集団競技、双方の面白さがあるトコなど。

こうした犠牲者、いや脱落者、いやいや更生者は十指に余ります。
電話や賀状のやり取りだけになり、互いにフェイドアウト。
我が家の傘立には上司がくれた７番アイアンとやらが入ってますが、
一度も振ったことがありません。振ったらオワリです破滅です。ゴルフ怖いよぉ。

#日記広場：音楽