☆脂質 その1
脂質とは下記の性質を有するものです。
・水に溶けない。
・エーテル、クロロホルム、ベンゼンなどの有機溶剤に溶ける。
・脂肪酸のエステルである。
・生体に利用されるものである。
1)脂質の種類
A単純脂質
①脂肪:脂肪酸とグリセロールとのエステルが脂肪になります。
②蝋:脂肪酸とグリセロール以外のものとのエステルが蝋になります。
B複合脂質
脂肪酸とアルコールとのエステルですが、それ以外の他の物質を含んでいるものを指します。
2)脂質の構造
A脂肪酸
天然に存在する脂肪酸は、遊離の型で存在することは希です。大部分は脂質の構成成分としてエステル結合、ときにはアミド結合した状態で存在します。これらの脂肪酸の大部分は飽和(二重結合を持たない)または不飽和(1個あるいはそれ以上の二重結合を持つ)のモノカルポン酸です。
①飽和胎肪酸
この脂肪酸には上記のように二重結合をする炭素がなく、酸化されにくいことが特徴になります。
②不飽和脂肪酸
この脂肪酸には上記のように二重結合をする炭素が一つ以上あり、酸化されやすいことが特徴になります。また、脂肪酸に二重結合する炭素が存在すると、脂肪酸の性質は異なってきます。すなわち、融点は低くなり、溶解度は増大するようになります。
3)脂肪
脂肪は脂肪酸とグリセロールのエステルです。1分子のグリセロールが3個の脂肪酸とエステル結合したものをトリグリセライド、または一般に中性脂肪といいます。
A脂肪の性質
脂肪の融点は脂肪酸の組成により大きく左右されます。不飽和脂肪酸または低級脂肪酸を多く含む脂肪は融点が低くなります。
4)ステロイド
ステロイドはしばしば脂肪と結合しています。ステロイドの母体となる炭素環はチクロペンタノベルヒドロフェナントレン(ステロイド核)であり、これに類似の物質を総称してステロイドといいます。
栄養学で重要なものはコレステロールなどがありますが、これから胆汁酸やホルモンなどが作られます。
※常温で固形の脂肪を「脂」と呼び、常温で液体の脂肪を「油」と呼びます。これは脂肪を構成する脂肪酸の違いによります。すなわち「脂」は分子量の大きな長い脂肪酸で構成されるものであり、「油」は逆に分子量の小さな短い脂肪酸で構成されているものです。
他に、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の関係でも「脂」と「油」の違いは現れます。
Latteラテ
2014/06/14 13:32:08
勉強になります^^w
メグ
2014/06/12 21:40:18
牛の脂肪は
ヘッドだと思ってました。
コレステロールは成長ホルモン
を促すのかな?とか、エルゴステロールは
植物性でコレステロールを中和するのかな?
とか思ってました。
泪珠
2014/06/12 17:23:23
英語では豚の脂肪はラードとなり、主に食品として使います。
牛の脂肪はタローと言い、ロウソクの原料です。
昔々のお話ですが。
よしべえ
2014/06/12 15:44:56
わかりやすくまとめてくれてありがとう。
参考になりました。
健康面では②の摂りすぎが問題なんだわw。
あらゆるさまざまな食品に、植物油として書いてあるのは、
たいていパーム油(椰子油)なのねぇ、
タバコの次に規制をかけるべきと世界的に言われてますw
トランス脂肪酸とも言われて、がんやアレルギー多くの病気に悪影響だと考えられています。
職業柄気になりまして(謝)